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分娩後異常出血

監修:

原因

分娩後異常出血の主な原因としては、以下のような病気や状態が挙げられます。

 子宮弛緩、弛緩出血、子宮復古不全

出産後、子宮の筋肉が十分に収縮せず、止血が不十分となる状態です。通常、妊娠中は子宮から胎盤を通じて胎児に栄養が送られています。出産時に胎盤がはがれると、子宮が強く収縮することによって出血が止まりますが、この収縮が不十分な場合、持続的な出血につながります。

産道裂傷

出産時に胎児が産道を通過する際、子宮頸部、腟、外陰部など生じる傷(裂傷)のことです。傷の大きさや深さにより出血の程度は異なります。

胎盤遺残、癒着胎盤

出産時に胎盤が正常にはがれない、あるいは一部が子宮内に残ることで、その剥離(はくり)面から出血が持続することがあります。特に、胎盤の一部が子宮の筋肉の内部に入り込んでしまう癒着胎盤の場合、無理に胎盤をはがすことで子宮筋が断裂し止血が困難になる場合があります。

血液凝固異常

血小板減少症やフォン・ヴィレブランド病などの血液凝固異常がある場合、分娩後の大量出血のリスクが高くなります。また、血友病の保因者(2本のX染色体の一方に血友病の原因となる遺伝子変異をもっている女性)の中には、大量出血のリスクが高く、輸血が必要となる方がいることが知られており、分娩時には特別な注意が必要とされています。

最終更新日:
2025年05月07日
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2025/05/07
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

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