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けっちょうがん

結腸がん

概要

結腸がんとは、結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)に発生するがんです。食べ物の消化・吸収を行う“消化管”の最後に位置する大腸は、結腸と直腸に分かれ、がんが発生した部位によって結腸がん、あるいは直腸がんと呼ばれています。結腸がんは、日本において男女ともに発症頻度が高いがんの1つです。

結腸がんが発症する原因は複数ありますが、多くの場合、結腸の粘膜にできた“腺腫”と呼ばれるポリープ(良性の腫瘍(しゅよう))から発生するといわれています。結腸がんは次第に結腸の外側へと広がっていき、進行するとリンパ節や肺、肝臓などに転移することがあります。

初期の段階ではほとんど自覚症状はないといわれていますが、進行した段階では便に血が混じったり(血便)、便の表面に血が付着したりするなどの症状が現れることがあります。結腸がんが疑われたときは、注腸造影検査や大腸内視鏡検査、生検・病理検査によって診断を確定します。その後、がんの進行の程度(病期・ステージ)を調べるために、CT検査や超音波検査などが行われます。治療方法はステージに応じて異なり、内視鏡治療、手術療法、がん薬物療法(化学療法)などから選択されます。結腸がんによる痛みなどの症状を和らげるために放射線治療(緩和照射)が行われる場合もあります。

結腸がんは早期に治療を開始することが良好な結果をもたらすため、疑わしい症状がある場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。また、厚生労働省は2025年現在、40歳以上の男女に対し、症状がない場合でも1年に一度は大腸がん検診を受けることを推奨しています。

イラスト:PIXTA/加工:メディカルノート

 

原因

結腸がんが生じる主な仕組み

結腸がんは、以下のように発生することがあります。

  • 腺腫(ポリープ)から発生
  • SSL(Sessile Serrated Lesion:無茎性鋸歯状病変)や過形成性ポリープなどのギザギザのポリープ(鋸歯状病変)から発生
  • 正常な粘膜から発生
  • 家族性大腸腺腫症やリンチ症候群など、生まれつき遺伝子の一部に異常があり遺伝性大腸がんが発生
  • 大腸の粘膜に生じている慢性的な炎症や潰瘍(かいよう)から発生

これらのうち、多くの場合は腺腫(ポリープ)から発生すると考えられています。

結腸がんが発生しやすくなる主なリスク要因

結腸がんが発生しやすくなる要因として、生活習慣が関連していると考えられています。特に運動不足、偏った食生活、肥満、アルコールの多飲、喫煙などは結腸がんの発生リスクを高めるといわれています。

症状

結腸がんは、初期にはほとんど症状が現れませんが、進行すると血便や便の表面への血の付着、便秘・下痢(便通異常)、出血が続くことによる貧血などの症状がみられることがあります。さらに進行して結腸が細くなると、便の通過が困難になり、腹痛や嘔吐を伴う腸閉塞(ちょうへいそく)(イレウス)が引き起こされることもあります。

また、がんの発生部位によっても、症状の特徴が異なります。結腸の右側(盲腸、上行結腸、横行結腸)にがんが発生した場合、便はまだ液体に近い状態であるため、便通異常や血便などを自覚することは少ない傾向があります。一方、発生部位が左側(下行結腸、S状結腸)の場合は便が固形になっているため、比較的早い段階で便通異常や血便などが現れることがあります。

検査・診断

結腸がんを疑う症状がある場合や、便の潜血を確認する便潜血検査が陽性の場合、大腸内視鏡検査や注腸造影検査などの精密検査が行われます。精密検査で疑わしい病変が見つかったときには、その病変組織の一部を採取する生検が実施されます。生検で採取した組織を顕微鏡で詳しく調べる病理検査により、診断が確定されます。

結腸がんの診断確定後、がんのある部位や、がんがどの程度まで広がっているのかなど、がんの進行度の指標である“ステージ”を調べることも必要です。そのため、CT検査、MRI検査、超音波検査などが行われます。これらの検査によって、ステージは最も進行度の低い0から順に、I、II、III、IVまでの5段階に分けられます。

治療

結腸がんの治療方針は、ステージに応じて検討されます。また、腸閉塞が生じている場合はがんへの治療とは別に、便を流すための治療が行われることもあります。

ステージ0またはI

がんが結腸の粘膜内または粘膜下層の浅い部分に留まっている場合には、内視鏡治療と呼ばれる、内視鏡を用いて病変を切除する治療が行われます。

ステージ0~III

内視鏡治療が難しい場合や、リンパ節までがんが広がっているステージIIIの場合には、がんとがんが転移しているリンパ節も一緒に切除する手術が標準的な治療法です。手術後、結腸がんの再発を予防する目的で抗がん薬による薬物療法が追加されることがあります(術後補助化学療法)。

ステージIV、再発がん

ステージIVではがんが結腸やリンパ節だけでなく、肝臓や肺などの離れた器官にもみられます。結腸および転移しているがんが切除可能な場合は、手術が行われます。手術が難しいと判断された進行・再発がんに対しては、薬物療法が選択肢となります。がんの組織の遺伝子を調べる検査の結果や体の状態などに応じて、抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬による治療が検討されます。また、結腸がんによるさまざまな症状を和らげる目的で、放射線治療(緩和照射)が行われることもあります。

腸閉塞に対する治療

腸閉塞によって便が詰まったり出血がみられたりする場合は、病変部を迂回して便の通り道を造るバイパス手術や人工肛門(じんこうこうもん)(ストーマ)の増設が行われることがあります。

治験

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予防

結腸がんの予防には、適度な運動を行い、過度な飲酒や喫煙、痩せすぎ・肥満を避けることが大切です。バランスの取れた食生活、特に食物繊維やカルシウムを積極的に摂取することも効果があると考えられています。生活習慣の改善は、結腸がんだけでなく、さまざまながんの予防にもつながります。

また、40歳以上の場合はがんの早期発見のため、定期的に大腸がん検診を受けましょう。

最終更新日:
2026年02月25日
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2026/02/25
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