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肺炎(こども)
肺炎とは、肺に炎症が生じ咳や痰等の症状が出現する疾患のことです。子どもの場合、ウイルスや細菌等の感染症として発症することが多く、その他、薬剤や膠原病などが原因となって発症することもあります。 ...
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肺
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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肺炎(こども)とは

肺炎とは、肺に炎症が生じ咳や痰等の症状が出現する疾患のことです。子どもの場合、ウイルスや細菌等の感染症として発症することが多く、その他、薬剤や膠原病などが原因となって発症することもあります。

子どもに多い感染症をきっかけとした肺炎は、日本のみならず世界の多くの国でみられる病気です。2015年度の報告によると、世界において90万人以上の5歳未満の子どもが肺炎のために命を落としていると推定されており、実に全死因の15%以上を占めるほどの重要な疾患になります。特に、予防接種や抗生物質等の医療環境が整備されていない発展途上国においては、その傾向が強いです。

日本においては予防接種や抗生物質、生活環境の整備などもあり死い至るケースはそれほどみられませんが、それでもなお一般小児科診療においてよくみる疾患であることには変わりません。また、なかには入院を余儀なくされることもあり、看病をする親御さんに与える影響も大きいです。さらに、近年は抗生物質に対して効きが悪い病原体(耐性化といいます)が増加していることから、対策を講じることが必要な重要疾患として考えられています。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

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原因

肺炎の原因は大きく、感染性と非感染性(薬剤や膠原病関連など)に分けることができます。子どもの肺炎の多くは感染性肺炎であり、年齢に応じて病原体が異なることが特徴です。

1) 新生児期には、母体からの出生過程を反映して膣周囲に存在する菌が原因となることが多いです。具体的には、B群溶連菌や大腸菌などの菌を挙げることができます。

2) 新生児期以降~5歳では、より密接に家族と接するようになるため、大人でもみるような一般的な風邪のウイルスであるライノウイルス、RSウイルス、インフルエンザなどによるものが多くなります。また、細菌性のなかでも、環境中に存在するインフルエンザ菌、肺炎球菌などに関連した肺炎(市中肺炎と呼びます)も多くなります。

3) 6歳以上になると、インフルエンザ菌や肺炎球菌といった、いわゆる市中肺炎は少なくなります。その代わりにMycoplasma pneumoniaeC. pneumoniaeなどによる肺炎が多くなります。

こうした疫学的な特徴はとても大切であり、予防接種開始時期の決定や抗生物質の選択にも重要な情報となります。また、インフルエンザウイルス感染症に関連して、黄色ブドウ球菌肺炎も生じるようになります。これは年齢に関わらず生じる肺炎であり、耐性菌の問題や重症化しやすいなどの特徴から、よりいっそうの注意が必要な病原体です。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

症状

子どもの場合でも発熱に加えて、鼻水・咳・多呼吸などの一般的な呼吸器に関連した症状が現れますが、食欲低下・胸痛・腹痛・嘔吐という、一見すると肺と関係のなさそうな症状が現れる場合もあります。

年齢や病原体の種類によって、症状が若干異なることもあります。たとえば、乳児期早期に発症するクラミジア関連の肺炎においては、必ずしも熱がでないこともありますし、また咳そのものがとても激しく、呼吸がとても早くなる傾向にあります。その他、マイコプラズマ肺炎においては、肺炎以外に種々の合併症を呈することもあり、それら合併症に関連した症状が全面に出ることもあります。具体的には髄膜炎(頭痛や嘔吐)、ギランバレー症候群(手足の麻痺)、発疹などです。

より詳しい情報は、記事①記事②をご参照ください

検査・診断

レントゲン

肺炎は熱の推移、呼吸症状、聴診所見などから総合的に判断して診断します。この検査をすれば肺炎と確定されるというものはありません。入院が必要なほど重症の肺炎であれば、肺炎とみられる影があるか、縦隔腫瘍や心不全など他の病気でないかを、レントゲンで確認する必要が出てきます。

また、肺炎に関連した病原体は多岐に渡ることもあり、肺炎を引き起こしている病原体を確定するために、痰や血液を用いた培養検査を行うこともあります。この検査では、原因となっている菌に対して抗生物質の効果があるかどうかを判定することもできます。

インフルエンザウイルスを始めとして、一部のウイルス疾患に対しては迅速検査が行われることもあります。またマイコプラズマ検査においも迅速検査を行うことができますし、その他血液検査でマイコプラズマに対しての抗体検査を行うこともあります。

より詳しい情報は、記事①記事②をご参照ください

治療

子どもの肺炎の治療は、原因や重症度に応じて大きく異なります。ウイルス性の肺炎が疑われ、呼吸器症状がさほど重症ではない場合においては、解熱鎮痛剤を始めとした対症療法で経過をみることもあります。

薬物治療

ウイルス性のなかでも特異的な治療対象になりうるのは、インフルエンザウイルスです。インフルエンザウイルスに対しては、肺炎の重症度によっては抗ウイルス薬が適応になることもあります。しかし、薬による副作用の懸念(異常行動など)もあるため、使用に際しては注意が必要です。

また、病原体によっては抗生物質が適応になることもあります。外来治療で抗生物質を処方する場合は、子どもの年齢や臨床経過、身体所見などを加味して使用する薬剤を決定します。たとえば、肺炎球菌やインフルエンザ菌が疑われる場合にはペニシリン系やセフェム系等の薬剤が使用されますし、マイコプラズマやクラミジアが疑われる場合においてはマクロライド系を中心に使用されます。これら薬剤は、病原体によっては効果が全くないこともありうるため、慎重な治療薬選択が必要です。

入院

入院時においては、内服薬の使用ではなく、多くの場合点滴にて抗生物質が投与されます。外来では煩雑性から行われることが少ない、血液検査や培養検査などの併用も行いながら、より適切な治療方針決定を行っていきます。脱水を起こしている場合や呼吸状態が非常に悪い場合等においては、適宜点滴による水分補給や酸素などを用いた補助療法も行われます。

肺炎については、ワクチン接種にて予防が可能なものもあります。乳児期であれば、肺炎球菌やインフルエンザ菌に対するワクチンが使用可能です。また、インフルエンザワクチンの使用も、肺炎の予防に対しての効果が期待できます。

より詳しい情報は、記事①記事②記事③記事④をご参照ください

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