原因
肺結核の原因は結核菌への感染です。喀痰(咳とともに出る痰)の中に結核菌が含まれる肺結核患者と密集空間で長い時間(一般的に数週間以上)接触することで空気感染が起こります。
結核菌は肺だけでなく、リンパ節や骨などに感染することもありますが(肺外結核)、この場合は人にうつることはありません。また、肺結核であっても喀痰の中に菌が含まれていない患者から感染することはありません。
結核菌に感染しても必ず発病するとは限らず、9割ほどの人は発病に至りません。しかし、感染時期や年齢、基礎疾患の有無など、以下のような場合に発病するリスクが高まります。
- 感染から間もない時期(特に2年以内)
- 乳幼児期、思春期の人
- 特定の病気がある人(糖尿病・慢性腎不全・じん肺・エイズなど)
- 胃の切除手術を受けたことがある人
- 免疫抑制薬による治療を受けている人