原因
誤嚥性肺炎はその名のとおり、誤嚥によって引き起こされる肺炎です。誤嚥は、病気によって嚥下反射(飲み込む力)が障害されたり、食道が狭くなったり、加齢によって飲み込む力が弱くなったりすることで起こります。
病気としてはパーキンソン病やアルツハイマー病といった神経疾患、筋疾患、脳梗塞の後遺症、喉の腫瘍(食道がんや咽頭がん)などが挙げられ、中でも認知症や脳梗塞による発症率が高いとされています。
このように何らかの原因によって誤嚥を起こし、誤嚥したものと一緒に細菌が肺に入ることで肺炎を発症します。原因となる菌は肺炎球菌や口の中の常在菌である嫌気性菌が多いため、口の中の状態が清潔ではない場合には肺炎の原因となる菌が増殖しやすく、肺炎を起こすリスクが高まります。
また、寝たきりの方も咳反射が弱くなって嚥下機能が低下するため、肺炎を発症しやすくなります。そのほか、栄養状態が悪いことや免疫機能の低下も発症に関係し、このような状態にある高齢の方では死に至るケースも少なくありません。
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