目的
造血幹細胞移植は、血液細胞(赤血球・白血球・血小板)の元となる正常な造血幹細胞を移植することで、血液細胞の産生に異常をきたす病気の完治を目指すために行われる治療です。
造血幹細胞は、骨髄の中で細胞分裂を繰り返しながら、赤血球・白血球・血小板の3種類の血液細胞に分化していきます。また、造血幹細胞には細胞分裂を行いながら自身と同じ性質の細胞を増殖させる“自己複製”を行う能力もあります。そのため、正常な造血幹細胞を点滴によって移植することで、正常な血液細胞の産生が永続的に行われるようになるのです。
造血幹細胞移植が適応となる代表的な病気は、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの“血液のがん”です。また、造血幹細胞の機能が低下する再生不良性貧血でも、重症になれば造血幹細胞移植行われます。正常の造血幹細胞を移植することで病気の改善や治癒が見込まれる、慢性肉芽腫症などの先天性の遺伝子疾患に対しても造血幹細胞移植が行われることがあります。
一方で、造血幹細胞移植はこれらの病気を発症した全てのケースで行われるわけではありません。上でも述べたとおり、造血幹細胞移植は感染症や移植片対宿主反応など、さまざまなリスクを伴う治療方法です。そのため、一般的に行われる抗がん剤治療などの標準的な治療を行っても十分な効果が得られないケースに対して考慮される治療方法となっています。
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4年ぶり完全オフライン開催――日本血液学会学術集会・豊嶋会長が感じた熱気と開催にかける思い
「再会」をテーマに第85回日本血液学会学術集会が2023年10月13~15日、東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内)で開かれる。新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」)の5類移行後最初の同学会学術集会は“満を持して”完全オフライン(現地開催)となる。会長を務める豊嶋 崇徳教授(北海道大学大
【第84回日本血液学会レポート】同種造血幹細胞移植に対するCOVD-19ワクチンの有効性――低抗体価リスク因子、中和抗体薬との併用は(3800字)
造血幹細胞移植(HSCT)患者は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症化・死亡リスクが高く、感染予防が重要となる。長藤 宏司氏(久留米大学医学部 内科学講座 血液・腫瘍内科部門 主任教授)は、第84回日本血液学会学術集会(2022年10月14日~16日)の教育講演において、主に同種H
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造血幹細胞移植実施後の治療プロセスについて
私は現在、急性骨髄性白血病で治療中の患者(40代)です。 昨年2月に発症し、寛解導入で寛解となり、地固め療法(~8月)を実施。 しかしながら、今年1月に再発してしまい、6度目の抗がん剤治療を終えたところです。昨年5月時点で、遺伝子変異等のデータから予後中間リスクの診断があり、造血幹細胞移植の話しが浮上したのですが、昨年5月時点では寛解を維持していたこともあり移植を見送る主治医所見となった経緯があります。 今回、改めての治療方針として造血幹細胞移植を提示され、これには納得しています。 自身のHLA型検査を経て、骨髄バンクのデータでは6抗原合致が約1700人、血縁者(50代の兄)とは半合致、であることが現在明らかになっていて、6抗原合致のドナーからの移植(ケース1)か、血縁者からのハプロ移植(ケース2)かは、現時点ではまだ決定していません。 移植後1~2年間は合併症への注意が必要であることがカウンセリング・ブック等でざっくり示されていますが、詳細についての記述は見当たりません。そこで、移植後の自身のQoLがどのようなものになるかざっくりイメージしておきたいと思っています。 無論、個人差があることは理解しているのですが、上記ケース1、およびケース2ごとに移植後の患者自身の生活レベル、通院(または入院)の頻度などについて、「良好なケース」と「そうでもないケース」を一般論やこんな患者さんのケースもあった(事実)といった情報を提供いただくことはできないでしょうか? ご検討のほど宜しくお願い致します。
造血幹細胞移植が有効か否か
一年程前に悪性リンパ腫と診断され、数々の抗がん剤治療と、皮膚に出来た腫瘤には、放射線治療を行なっています。しかしながら、薬の効きはおもわしくなく、副作用で心身ともにボロボロの状態になっています。 心臓も度重なる抗がん剤治療で狭心症も併発し、生死にかかわる状態にも直面いたしました。 このような状態で今後の治療として、移植は有効でしょうか? 現在入院している病院は移植に対応しておらず、担当医からも移植の提案はないのですが、最後の治療法として治癒の可能性があるならと考えています。 回答をよろしくお願いいたします。
造血幹細胞移植しか残されていないのでしょうか?
昨年のことになりますが、体調が悪くなり各病院で検査を受けたところ、ホジキンリンパ腫(限局期ⅡB)と診断されました。腫瘍がある部位は鎖骨のところと胸のところにあると言われました。 診断後、数週間後にABVD療法(4コース)が始まりました。白血球の減少なので約4ヶ月で終わりました。その後放射線治療を行い、再度PETCTで確認をしたところ、鎖骨と胸の腫瘍は、ほぼ小さくなっていましたが、後ろのお尻の骨(骨盤?)のところにも腫瘍が見つかりました。次の治療としてアドセトリス療法を行いました。約2ヶ月行い再度PETCTで確認したところ、骨盤?の腫瘍もほぼ小さくなっていましたが、ここでまた別の部位(扁桃腺と骨盤の更に奥のところ?)で腫瘍が見つかりました。そして現在オプジーボを行っており、主治医からはオプジーボのあとに造血幹細胞移植を行わないといけないと診断されました。造血幹細胞移植を色々と調べて見ますと、色々と不安が出てきてしまいました。本当に造血幹細胞移植しか手は残されていないのでしょうか。※尚最初の化学療法からオプジーボまで約10ヶ月程しか経過しておりません。宜しくお願い致します。
急性骨髄性白血病
急性骨髄性白血病と診断され、寛解治療および地固め治療を計4回行った状態です。 最後の地固め治療から2ヶ月経過していますが、今のところ再発はありません。 再発のリスクを考え、骨髄移植・末梢血幹細胞移植を検討しております。 骨髄移植のドナーが見つからない場合、末梢血幹細胞移植のドナーとなることを検討しておりますが、 末梢血幹細胞移植を行った場合のドナーのリスクと、患者のリスク・再発の可能性について教えてください。
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