アカラシアとは、筋肉が緩まなくなってしまうことをいいます。
つまり、食道アカラシアとは、食べ物をのみこむ時に、食道の筋肉がゆるまないために食道が十分に開かなくなる病気です。
詳しい原因はよく分かっていません。しかし、食道の動きをつかさどっている神経の塊(“アウエルバッハの神経叢(しんけいそう)”といいます)の異常が原因の一つなのではないかと考えられています。
食道アカラシアでは、食道が十分に開かないことで、食べ物の残りかすが食道の中にたまってしまいます。
主な症状は、食べ物を飲み込みにくくなること(嚥下障害(えんげしょうがい))です。特に冷たい流動食を飲み込みにくくなります。
また、食道にたまっている食べ物の残りかすが原因で、食道が炎症をおこし、胸やけなどの症状が出てくることもあります。
食べ物が誤って気管に入ってしまうこともあり(誤嚥(ごえん))、それが原因で肺炎をおこすこともあります(誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん))。
食道アカラシアの診断では、まず“食道がんや食道潰瘍(かいよう)などではないこと”を確認します。
この確認には、食道造影検査がもっとも有用です。食道造影検査とは、バリウムを飲んでレントゲンで撮影する検査です。この検査で、食道の動きがおかしくなっている様子や、食道から胃に食べ物が流れるのが遅くなっている様子が確認できます。
また、内視鏡検査で、食道の中に食べ物の残りかすがたまっている様子が確認できます。
食道アカラシアの治療では、内視鏡を使った治療が一般的です。
これは、食道の狭くなっているところに内視鏡で風船をいれ、風船をふくらませることで食道を広げるという治療法です。
この治療法により、早期の食道アカラシアでは70~80%の症例で症状が改善します。しかし、再発も多いことが問題となっています。
また、重症の場合には、手術で食道を広げる治療もおこなわれています。
記事1:胸焼けの原因となる胃食道逆流症とはどんな病気?
記事2:食道アカラシアとはー食道が十分に開かなくなる病気
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