治療
鼓膜穿孔の治療は原因によって異なりますが、中耳炎などによる炎症が原因の場合は、抗生剤の点耳薬や内服薬を使用しながら炎症を抑える治療を行い、経過を見ていきます。鼓膜穿孔は自然に塞がることもありますが、塞がらない場合は難聴が残り再感染をきたすこともあるので鼓膜を塞ぐ“鼓膜形成術”や場合によっては耳小骨をもとの状態に戻す “鼓室形成術”が必要になることも少なくありません。
一方、外傷が原因の場合は、中耳内に水が入るのを避けるなど日常生活に注意しながら自然に穴が塞がるのを待つことがほとんどですが、耳小骨が離断しているケースや穿孔が大きく2~3か月以上穴が塞がらないケースでは、中耳炎による鼓膜穿孔と同じく手術が必要となります。
なお、2019年12月には世界初となる鼓膜穿孔治療薬“トラフェルミン”が保険適用で使用できるようになりました。
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