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関節リウマチの原因は何か。なぜ・どのようにして発症するのか?
私たちの日常生活の様々な動作は、関節によって支えられています。関節リウマチは、人体を守る免疫システムに異常が生じ、関節の滑膜を攻撃するようになって炎症や痛みを生じる疾患です。ここでは、「関節リウ...
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関節リウマチの原因は何か。なぜ・どのようにして発症するのか?

公開日 2015 年 07 月 21 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

関節リウマチの原因は何か。なぜ・どのようにして発症するのか?
井畑 淳 先生

国立病院機構横浜医療センターリウマチ科部長

井畑 淳 先生

私たちの日常生活の様々な動作は、関節によって支えられています。
関節リウマチは、人体を守る免疫システムに異常が生じ、関節の滑膜を攻撃するようになって炎症や痛みを生じる疾患です。ここでは、「関節リウマチの原因」「どのくらいの患者さんがいるのか」「治る病気なのか」について、横浜市立大学大学院医学研究科病態免疫制御内科学特任研究員の井畑淳先生に詳細を解説していただきます。

関節リウマチは、アレルギー疾患?

関節リウマチは、人体を守る免疫機能が誤作動を起こして、2つの骨を覆っている「滑膜」という組織を攻撃するようになることがわかっています(自己免疫疾患といいます)。医師の間では、花粉症や気管支喘息のようなアレルギー疾患とは別の病気と考えられています。

研究が進んだ今も、病気を引き起こすすべての原因はわかっていません。ただし関節リウマチは、出産や喫煙、感染症などといった要因が重なって起こると考えられています。最近の研究報告では、特定の遺伝子を持っている方に喫煙の習慣が身につくと関節リウマチになりやすくなることがわかっています。また、う歯(虫歯)を起こす菌がつくるシトルリン化ペプチドという物質も、リウマチを引き起こす原因になることがわかっています。

関節リウマチは遺伝する?

関節リウマチ患者さんの家系調査のデータでは、患者さんの3親等以内は発症率が高く、30%以上にまで上ることがわかっています。また、一卵性双生児の片方が関節リウマチを発症した場合、その兄弟の発症率は10%~30%程度になるという報告があります(二卵性双生児では10%未満)。

このことから、病気そのものが遺伝するわけではないものの、遺伝的な要素がやや関連することが指摘されています。しかし、遺伝的な要素がなくても関節リウマチを発症することがあるため、遺伝的要素だけで発症が決まるわけではなく、生活習慣など様々な要素によって発症が左右されているといえるでしょう。

特に、こどもがいる世代・これからこどもを作る世代の方は、遺伝の要素を気にする方も多いようです。前述のとおり、発症の可能性が高まることは否定できないものの、必ずしも発症するとは限らないことを理解することが大事だといえます。

どれくらいの患者さんがいる?

関節リウマチ発症の原因については、詳細な部分がまだ分かっていません。しかしながら、発症された方には一定の傾向がみられます。
国・地域によって頻度は異なりますが、発症率は、およそ人口の0.5%から1%程度です。また、日本には、70万人~100万人の患者さんがいると考えられており、年齢別にみると、30代から50代の発症率が最も多いことがわかっています。

発症しやすいのは男性? 女性?

関節リウマチの発症は、男性よりも女性の発症率が高いことがわかっています(女性の発症率は、男性の4倍程度といわれています)。これは単に女性のほうが遺伝的に発症しやすいのではなく、出産や、閉経などによるホルモンバランスの変化、そして生理的変化が発症の引き金になるケースがあるためではないかと考えられています。ただし、科学的な根拠はなく正確な原因もわかっていません。

未治療の関節リウマチの将来

関節リウマチの症状については後述しますが、主な症状は関節痛・関節の腫れ・朝のこわばりなどです。発症した後積極的な治療を行わない場合、症状も急速に進行し、2年以内に関節が破壊されて治りにくい障害が出現することがわかっています。そのため早期発見・治療が非常に重要です。

関節リウマチは治る病気か?

繰り返しますが、研究が進んだ今も、関節リウマチの詳細な原因は分かっていません。そのため、かつては治らない難病とされていましたが、現在は抗リウマチ薬の進歩によって、早期に治療を開始すれば、関節の痛みや炎症がない状態(寛解)を維持することが可能になってきました。

記事1:関節リウマチとはどんな病気か?―病気の特徴と原因
記事2:関節リウマチの原因は何か。なぜ・どのようにして発症するのか?
記事3:関節リウマチの症状とは。朝、関節のこわばりを感じたら要注意
記事4:関節リウマチの検査―医師の診察以外にレントゲン・超音波・MRIなどの画像診断も重視
記事5:関節リウマチの治療―リハビリテーション・薬物療法・手術療法を踏まえて適切な治療ができる病院を探す

横浜市立大学医学部を卒業後、横浜市立大学大学院病態免疫制御内科学教室にて研究を行う。生体の免疫に深く関わる感染症・リウマチ・血液内科・呼吸器内科に精通。広範な知見と経験をもとに、膠原病リウマチ内科で診療に携わると同時に、後進の育成にも力を注いでいる。

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