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インタビュー

ドライアイの検査・診断について

ドライアイの検査・診断について
坪田 一男 先生

慶應義塾大学 医学部眼科学教室 教授・眼科診療部長

坪田 一男 先生

この記事を読んでいる皆さんは、目を開けたまま10秒間まばたきせずにじっとしていることができますか? これはドライアイであるかどうかを診断する最も簡便な方法です。

ドライアイではない方は、10秒間まばたきせずに目を開けていることができます。一方、ドライアイの方は10秒も開けていることができません。ドライアイの詳しい症状について、慶應義塾大学医学部眼科教授の坪田一男先生にお話しをお聞きしました。

日本において、おおよそ2400万人くらいの方がドライアイという研究報告があります。つまり、日本国民の5人に1人はドライアイという時代です。男女別、年齢別などを見ていくと、年齢は高齢者に多く子どもに少ない傾向があります。また、女性に多く、職業別ではVDTワーカー(パソコンなどのディスプレイを使って仕事に従事する人々)に増えています。

ドライアイの検査は、主に以下の4つがあります。

●目の表面の観察

まずはスリットランプという拡大鏡を用いて、目の表面の状態を詳しく診ます。フルオレセインなどの特殊な染色液を少量点眼して涙に色をつけて、涙が全体にいきわたっているか、目のふちに涙がきれいにたまっているかなどの涙の状態を診るとともに、角膜や結膜の傷の有無、まばたきの状態などを調べます。

●涙の量の検査

涙の不足が疑われる場合は、涙の分泌量を調べます。最も一般的な検査は「シルマーテスト」といい、目盛りのついたシルマー試験紙という紙を5分程度まぶたのふちに接着させ、どの程度濡れるかを測ります。この濡れ方が10ml以上なら正常、5~10mlならボーダーライン、5ml以下だと異常ありと判断されます。

●BUT測定テスト

BUT(涙液層破壊時間)測定とは、涙がどのくらいの時間で乾いてしまうかを測るテストです。正常値は10秒以上で、5秒以下で乾いてしまった場合は異常ありと診断されます。

BUT測定で異常ありと診断される方は、涙の量は十分であることも多く、前述したシルマーテストでは正常と判断されてしまうことも少なくありません。しかし、いくら涙の量が多くても目の表面に定着しないため、しばしばドライアイの症状を強く自覚します。

BUT測定はドライアイの診断のために非常に重要な検査です。コンタクトレンズを使用していて違和感がある方はBUT測定で異常が見つかることも多いため、該当する方は検査を受けてみましょう。

●細胞レベルでの検査・その他の検査

その他、ブラッシュサイトやインプレッションサイトロジーなど細胞レベルでの検査、涙液を採取して涙液中に炎症性物質や活性酸素などドライアイの要因となる物質がないかを調べる検査なども開発されています。

ドライアイの診断基準

 

1.涙液の異常

  ① シルマー試験Ⅰ法にて 5 mm 以下

  ② 涙液層破壊時間(BUT)5 秒以下

   ※①,②のいずれかを満たすものを陽性とする

 

2.角結膜上皮障害

 ① フルオレセイン染色スコアー 3 点以上(9 点満点)

 ② ローズベンガル染色スコアー 3 点以上(9 点満点)

 ③ リサミングリーン染色スコアー 3 点以上(9 点満点)

   ①,②,③のいずれかを満たすものを陽性とする

ドライアイ診断における確定例と疑い例

自覚症状〇〇×〇

涙液異常〇〇〇×

角結膜上皮障害〇×〇〇

ドライアイの診断〇×〇〇

目の疲れや不快感を自覚している方は、まず市販の目薬を使う方が多いと思います。市販の目薬を使っても症状が取れなかったら、眼科専門医を訪れましょう。

ドライアイチェックリストは下記の通りです。

●目が疲れやすい

●目がしょぼしょぼする

●目が重たい感じがする

●目が乾いた感じがする

●物がかすんで見える

●目がかゆい

●目が痛む

●光をまぶしく感じやすい

●なんとなく目に不快感がある

●目が赤くなりやすい

●理由もなく涙が出る

●白っぽい目やにが出る

これらの症状がひとつでも当てはまればドライアイの可能性があります。複数当てはまるという方も、一度眼科医を訪れてみたほうがよいでしょう。

 

*本記事は坪田先生の著書「10秒間まばたきせずにいられますか?」を参考にしています。こちらもご参照してみてください。

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