院長インタビュー

脳神経外科の専門病院として、緊急性の高い治療からリハビリテーションまで切れ目なくサポートする関東脳神経外科病院

脳神経外科の専門病院として、緊急性の高い治療からリハビリテーションまで切れ目なくサポートする関東脳神経外科病院
清水 暢裕 先生

医療法人啓清会 関東脳神経外科病院 院長

清水 暢裕 先生

目次
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医療法人啓清会 関東脳神経外科病院(以下、関東脳神経外科病院)は、埼玉県熊谷市に位置する病院です。脳神経外科専門病院として、1983年の開院以来、緊急性の高い治療からリハビリテーションまで幅広い医療を提供し、患者さんのサポートに尽力しています。

脳神経疾患の患者さんに対して、切れ目なく治療を提供する同院の取り組みとは、どのようなものなのでしょうか。清水暢裕先生にお話を伺いました。

関東脳神経外科病院 外観

関東脳神経外科病院 外観

当院は、1983年に脳神経外科を専門とする病院として開院しました。2008年には、一般病棟に加えて、回復期リハビリテーション病棟を開設しました。リハビリテーション科のスタッフによる手術後早期のリハビリ介入によって、入院患者さんの早期回復に努めています。

これからも、脳神経外科とリハビリテーション科の連携で、地域の方ができる限り早く自宅での生活に戻れるよう支援していきます。

当院は、脳神経外科の専門病院として、緊急の治療を要する病気に対して行う急性期治療から、再発予防などの慢性期治療までを行っています。当院では、そのなかでも特に緊急性の高い、脳梗塞脳出血くも膜下出血の早期治療に力を入れています。

脳梗塞とは、脳血管が狭くなったり、詰まったりすることが原因で生じる病気です。脳出血およびくも膜下出血は、脳血管の破損が原因で生じる病気です。

突然の激しい頭痛や手足の麻痺やめまいが生じた際は、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の可能性があります。当院では、これらの緊急手術に24時間対応していますので、電話で連絡のうえで、すぐに受診してください。

従来の開頭手術は、痛みなどの患者さんの体に対する負担が大きいという課題がありました。そこで当院は、2005年にサイバーナイフを導入しました。

サイバーナイフ
サイバーナイフ

サイバーナイフは、ベッドに横たわった患者さんの頭部をマスクで固定し、病巣のみに多方向からX線を照射することで、治療を行います。これによって、頭部を切開せずに治療できるため、痛みを軽減することが可能です。またサイバーナイフでは、患者さんが動いても、病巣の位置を追尾し、照射位置をコンピューターが自動修正することで、よりピンポイントな照射が可能となっています。

当院では、サイバーナイフの導入によって、患者さんの体の痛みを軽減させ、より安全な治療の実施につなげています。

リハビリテーション科では、患者さんの早期回復を目指し、手術後早期に患者さんに応じたリハビリの介入を開始しています。これは、患者さんが自宅に退院したときに、自立した生活を安心して送れるようになってほしいという思いからです。

リハビリテーション科には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が在籍しています。これらのスタッフたちが、一人ひとりの患者さんに合わせた多様なリハビリの提供で、日常生活の自立をはじめ職場復帰などをサポートしています。

未破裂脳動脈瘤とは、脳の動脈がコブ状に膨らんだ状態をいいます。未破裂脳動脈瘤が破裂すると、くも膜下出血を引き起こします。そのため、未破裂脳動脈瘤が破裂する前の段階で治療を行うことが重要です。

当院では、未破裂脳動脈瘤に対して、開頭手術よりも患者さんの体への負担の少ないコイル塞栓術による治療に力を入れています。コイル塞栓術とは、足の付け根の血管からカテーテルを挿入し未破裂脳動脈瘤にコイルを詰め、動脈瘤の破裂を防ぐ血管内治療です。

これからも当院では、未破裂脳動脈瘤に対する血管内治療によって、患者さんの体の負担をできる限り減らした治療を提供していきます。

手術室の様子
手術室の様子

2019年4月に、前院長である父から引き継ぐ形で、院長に就任いたしました。院長就任に伴い、さまざまな取り組みを積極的に行っていきたいと考えています。その取り組みのひとつとして、新たな診療科の設置やSCU(Stroke Care Unit)の体制整備を検討しています。

新たな診療科は、脳神経外科と関連性の高い診療科をそろえ、合併症を抱える患者さんにも対応できるようにしたいと考えています。具体的には、循環器内科や脳卒中内科を想定しています。

SCUとは、脳梗塞脳出血くも膜下出血といった発症後すぐに治療が必要な脳神経疾患に対し、初期治療を行う専門の治療室です。SCUの設置によって、集中的な治療に加えて日常生活への復帰に必要な体力の回復を図り、さらに治療とリハビリの両輪で患者さんの早期退院を支援したいと考えています。

患者さん第一という姿勢はそのままに、よりいっそう患者さんに寄り添う治療の拡充に励んでいきます。

清水先生

治療の技術を磨き続けることは、医師には必要不可欠です。脳神経外科の医師を目指す皆さんは、多様な病気の患者さんへの治療を通して、自己研鑽に励んでください。

当院は、脳神経外科の専門病院であるため、一般的な脳神経疾患から希少な脳神経疾患まで、多様な病気の患者さんがいます。さまざまな脳神経疾患に対する治療を幅広く学び、医師として成長したい方は、当院でともに技術を磨いていきましょう。

脳神経外科で扱う脳神経疾患は、脳梗塞脳出血くも膜下出血など、緊急性が高い病気が多く、当院は救急車で搬送されるような緊急の治療から、退院後の自立した生活を目指したリハビリまで、患者さんにとって切れ目のない治療を提供しています。

今後も患者さんを第一に考えた治療を実践しつつ、積極的に新たな取り組みを行い、地域の皆さんから信頼していただける病院でありたいと願っています。

 

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  • 医療法人啓清会 関東脳神経外科病院 院長

    清水 暢裕 先生

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