症状
ウイルスによる感染症の症状は、原因となるウイルスの種類や感染が生じた部位によって大きく異なります。そのため、症状は多岐にわたりますが、基本的に感染が生じた細胞がダメージを受けたり、免疫が反応したりするために、発熱や痛み、機能障害などが引き起こされます。たとえば上気道感染症としては、インフルエンザウイルスやアデノウイルス、ライノウイルスなど鼻・喉などの粘膜に感染するタイプの呼吸器感染症があり、喉の痛み・咳・鼻汁・鼻づまり・発熱などの症状を引き起こします。また、乳幼児や高齢の方は重症化するケースも多く、炎症が肺にまで及んで肺炎に進行することもあります。
秋から冬にかけて流行しやすいノロウイルスやロタウイルスなどによる感染性胃腸炎は、消化管の細胞にウイルスが感染することによって引き起こされ、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状が現れます。重篤な場合には頻回な下痢や嘔吐の影響で脱水に陥ることもあります。
そのほか、麻疹ウイルスや風疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルスなどは皮疹を起こすこともあります。肝炎ウイルスやHPVなどは細胞の性質を変化させ、長い時間をかけてがんを引き起こすことが知られています。
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