原因
大動脈瘤が形成される原因として、多くは動脈硬化によって血管が老化していることが深く関係しているといわれています。また、先天的組織異常が関与している場合もあります。
大動脈とは、心臓から送り出された血液を全身に分布させるために一番はじめに通る血管を指します。大動脈は心臓からの血圧を直接的に受ける部分であり、非常に強い圧力に対して柔軟に対応しています。
しかし、動脈硬化や炎症、組織異常などで血管が脆くなると高い圧力に対応することができなくなり、徐々に血管が広がり大動脈瘤が形成されます。
動脈硬化を引き起こす因子として以下が挙げられ、これらの因子を有する方は大動脈瘤の危険性が高まります。
など
その他の原因
そのほか、マルファン症候群に代表される先天性の結合組織疾患においても大動脈瘤を合併することがあります。また、まれではありますが黄色ブドウ球菌などの細菌が原因となっての感染症や、外傷からも大動脈瘤を併発することがあります。
最近では、二親等以内の親族に動脈瘤の方がいると、いない場合と比べて10倍以上発症しやすいという疫学的なデータが報告されています。それを裏付ける遺伝子上の解析はまだありませんが、将来的には遺伝的な要因の関与も示されるかもしれません。
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