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がくしゅうしょうがい

学習障害

最終更新日
2020年11月11日
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2020/11/11
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

学習障害(限局性学習症)とは発達障害の一種で、知的水準や身体の機能に大きな障害はないものの、読み書きや計算など特定分野の学習が極端に苦手となるのが特徴です。同じく発達障害である注意欠如・多動症(ADHD)や自閉症スペクトラム障害などと併存するケースが多いとされています。

原因は生まれつきの脳機能の異常と考えられていますが、症状が明らかとなるのは本格的な教科学習が始まる学童期になってからです。また、学習障害のある児童や生徒は学業成績が低い傾向にあり、自身と周囲との違いを認識することで抑うつ症状や不安症状などの精神的な不調を引き起こすことも少なくありません。

現在のところ根本的な治療方法はありませんが、本人の理解力に応じた適切な教育を受けることで、症状とうまく付き合いながら生きていく術を身につけることが大切です。

原因

学習障害は生まれつきの脳機能の異常と考えられていますが、その原因に関しては、さまざまな可能性があります。

妊娠中の母親の薬物摂取、妊娠高血圧症、低出生体重や生後の重度な黄疸(おうだん)など、妊娠時から出生後間もなくのトラブルも発症原因の1つとして挙げられています。さらに、学習障害は出生後の髄膜炎(ずいまくえん)など中枢神経への感染症、低栄養などが引き金となって発症するケースもあると考えられています。

症状

学習障害は、読み書きや計算、聞き取りなどの特定分野の学習能力が著しく低いのが特徴です。幼児期から文字に興味を示さない、数を数えられないといった特徴が現れますが、症状が特に目立つようになるのは学童期に入ってからとされています。

知的水準や視覚・聴覚などの身体機能に異常はありませんが、注意欠陥・多動症や自閉症スペクトラム障害を併発するケースが多く、注意力や集中力が散漫である、周囲とうまくコミュニケーションが取れない、といった症状も見られます。

学習障害はこのようなさまざまな“生きづらさ”の原因となる症状を引き起こします。そのため、気分の落ち込みや過度な不安感などが現れることも多く、成長するにしたがって引きこもりや他者への攻撃など社会生活に支障をきたす行動を繰り返すようになることがあります。

検査・診断

学習障害は画像検査や血液検査などで診断を確定できません。また、学習不振は学習障害以外で生じることもあるため、診断する際にはそれらとの鑑別に必要な検査も行わなければなりません。具体的には次のような検査が行われます。

心理検査

心理士や医師と面談、テストを行って心理的特徴、知的能力、発達の偏りや遅れの有無などを調べる検査です。学習障害はほかの発達障害を併発するケースも多いため、これらの検査の結果を基に慎重に診断します。

書字、読字、計算などの検査

読み書きや計算などのうち、どの分野の学習に障害があるのかを調べる目的で、書字・読字・計算などの検査を行うのが一般的です。

画像検査

脳腫瘍(のうしゅよう)など脳の病気が原因となって学習能力の異常が見られることがあるため、CTやMRIによる画像検査によって脳の病気の有無を調べます。

身体機能検査

学業不振は、視覚や聴覚の異常によって引き起こされることがあるので、身体的な機能の異常の有無を調べるための一般的な視力検査、聴力検査などを行うことがあります。

治療

学習障害を根本的に治す方法は確立していません。しかし、学業不振に伴う自信低下やストレスによって精神的な症状を伴うようになると、日常生活や社会生活に大きな支障をきたすこともあります。学習障害と診断された場合は、学校や家庭の環境を整え、適切な指導を行うことで苦手分野をカバーしていくことが大切です。

また、うつ病不安障害睡眠障害など精神的な病気を伴う場合には、それらの症状に対しては抗うつ剤、抗不安剤、睡眠導入剤などによる薬物療法を行います。

学習障害はそれぞれに合った学習方法をできるだけ早い段階から始める必要があります。学習障害が疑われる症状が見られる場合は、医療機関や行政機関などに相談するようにしましょう。

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