症状
家族性アミロイドポリニューロパチーでは、末梢神経障害を主体とした多彩な症状を認めます。進行すると突然死に至ることもあるため注意が必要です。
末梢神経障害
末梢神経とは、中枢神経である脳や脊髄などから枝分かれして全身に広がる神経のことで、全身の筋肉を動かす“運動神経”、感覚を伝える“感覚神経”、血圧や体温、内臓のはたらきを調整する“自律神経”の3つに分けられます。
家族性アミロイドポリニューロパチーでは、初発症状として末梢神経障害による症状が出現することが多く、一般的には自律神経、感覚神経、運動神経の順番で症状が現れます。
- 自律神経障害……胃腸症状(下痢と便秘を繰り返す・吐き気・嘔吐・腹痛)、起立性低血圧(立ちくらみ・失神)、膀胱直腸障害(排尿障害・尿失禁など)、心障害(不整脈・心不全)、発汗障害、勃起障害など
- 感覚神経障害……手足のしびれ、痛みや温感が鈍るなど
- 運動神経障害……筋肉が痩せる、筋力が低下するなど
そのほかの症状
トランスサイレチンは、肝臓だけでなく目の網膜からも作られているため、硝子体混濁や緑内障を起こし、物が見えにくい、視界が狭くなるなどの症状がみられることもあります。また、末梢循環障害によって褥瘡(いわゆる床ずれ)が起こる場合もあります。
医師の方へ
「家族性アミロイドポリニューロパチー」を登録すると、新着の情報をお知らせします