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Skin
尋常性白斑
尋常性白斑とは、皮膚の色素がなくなることから皮膚の色が白く抜けてしまう病気をさします。色素が脱色するのは、身体の皮膚どこでも生じる可能性があり、髪の毛や口の中にも脱色の症状が出現することもありま...
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皮膚

尋常性白斑じんじょうせいはくはん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

尋常性白斑とは、皮膚の色素がなくなることから皮膚の色が白く抜けてしまう病気をさします。色素が脱色するのは、身体の皮膚どこでも生じる可能性があり、髪の毛や口の中にも脱色の症状が出現することもあります。

皮膚や髪の毛の色は、メラニンと呼ばれる色素でつくられています。尋常性白斑では、メラニンを生成する細胞(メラノサイト)が何らかの原因で減少・消失し、発症すると考えられています。尋常性白斑そのもので生命に危険がおよぶことはありませんし、他人に病気が広がることもありません。

しかし、見た目の影響から、患者さんは精神的なストレスを感じることになります。患者さんのQOL(生活の質)を落とすため治療の進歩が強く望まれる病気です。

原因

「メラニン」と呼ばれる色素の量が皮膚の色を決めています。メラニンは、皮膚の表皮に存在する「メラノサイト」と呼ばれる細胞によって作られています。尋常性白斑では、何かしらの原因でメラノサイトが減少・消失し、充分な量のメラニンが作られなくなることで発症すると考えられています。

尋常性白斑には、白斑の分布によって、分節型と非分節型、その両型が発症する混合型に大別されます。それぞれの分類で白斑のあらわれ方が異なります。

分節型では、ある一定の神経の支配領域(分節)に沿って白斑があらわれます。比較的若い方に発症することが多く、20歳ぐらいまでの方に好発します。10歳以下の方でも、度々発症が認められます。分節型の尋常性白斑の発症には、自律神経の異常が関与していると考えられています。

白斑の分布様式が神経の支配領域とは無関係にみられるものは、非分節型白斑と呼ばれます。非分節型の特徴は、あらゆる年齢層の方で発症し 、症状が進行性であるという点です。非分節型白斑の発症原因としては、自己免疫疾患が関与していると考えられています。

尋常性白斑は、特定の遺伝子と関連して発症することもあります。具体的にはNLRP1やPTPN22と呼ばれる遺伝子の関与が考えられています。

症状

尋常性白斑では、皮膚の色が白く脱色する症状があらわれます。身体のどの部位の皮膚にも脱色症状をみることがありますが、特に日光に当たりやすい手や足、顔、唇などに初発症状をみることが多いです。特に手の病変は難治です。

また、口腔内や鼻の粘膜にも脱色の症状が出ることがあります。さらに網膜にも脱色症状が生じることがあります。脱色の進行様式を予測することは困難であり、脱色の進行がある程度の段階で止まることもあれば、さらに全身へと拡大することもあります。

尋常性白斑では見た目の問題を生じるところが大きく、患者さんのQOL(生活の質)の低下や精神的ストレスを引き起こします。

検査・診断

尋常性白斑は、見た目の白斑を確認することから疑われます。ただし、似たような皮膚病変を引き起こす病気もあるため(たとえばVogt-小柳-原田氏病、サットン母斑、感染症など)、尋常性白斑との鑑別のために詳細な病歴、家族歴、そのほかの合併症状(目の症状や聞こえなど)などを確認することが重要です。

眼科的な検査を行い、ブドウ膜炎などの合併の有無を検索したり、採血を行い免疫系の異常の有無を確認したりすることもあります。尋常性白斑では皮膚生検を行うこともあります。皮膚生検では、メラノサイトの減少を確認できます。

治療

尋常性白斑の原因はまだ明確にはなっておらず、根治治療が確立されていません。そのなかでも使用が検討される方法としては、外用薬、光線療法、内服薬、外科的療法、その他(カモフラージュメイク療法)があります。

ステロイドや活性型ビタミンD3、タクロリムスなどを含む外用療法は、もっとも汎用されている治療方法です。

光線療法とはPUVA療法やナローバンドUVB照射療法、エキシマレーザー/ライト照射療法などが含まれており、有効性が有望視されています。これらの治療によって白斑の色素再生が可能になることが報告されており、非進行性尋常性白斑の患者さん、そして進行性尋常性白斑の患者さんのうち16歳以上の方の治療に光線療法を用いることが推奨されています。

ステロイドの内服については、強いエビデンスを有する治療方法ではありませんが、進行性の症例に適応になることがあります。手術適応は、1年以内に病勢の進行がない場合に推奨されている治療です。治療対象部位も、美容上問題になる場所に限られています。

また、白斑を目立たなくするカモフラージュメイク療法は多くの医療施設で行われているという報告があり、特に重症例の患者さんに対しては今後も行われていく治療法と考えられています。

尋常性白斑の治療については、今後も進歩することが強く望まれています。

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