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慢性活動性EBウイルス感染症

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

慢性活動性EBウイルス感染症とは、ヘルペスウイルスの仲間であるEBウイルスが関連してさまざまな症状を引き起こす病気のひとつを指します。子どもに発症することが多い病気ですが、成人で発症することもあります。

慢性活動性EBウイルス感染症は、一度発症すると命にかかわることが懸念される場合もあります。根治を目指す治療方法には、化学療法と造血幹細胞移植があります。また、慢性活動性EBウイルス感染症は小児慢性特定疾病対策の対象疾患で、2016年には診療ガイドラインも発表されています。

原因

慢性活動性EBウイルス感染症は、EBウイルスに感染することを原因として発症します。EBウイルスとは、皮膚症状などを起こすヘルペスウイルス科の一種で身近なウイルスであり、多くの日本人が感染しています。 このウイルスは、唾液を介して親から子ども、キスを介して感染します。EBウイルスは、一度感染すると生涯体内に潜み続けますが、普段はウイルスが活性化することはなく症状は現れません。

EBウイルスは、リンパ球の中でもB細胞と呼ばれる細胞に感染します。しかし、何かしらの原因でB細胞以外のT細胞またはNK細胞という別のリンパ球にまで感染・増殖することがあり、免疫力の低下で慢性活動性EBウイルス感染症を発症します。慢性活動性EBウイルス感染症では、EBウイルスが慢性的に活動化することになりますが、その詳細なメカニズムは明らかになっていません(2019年4月時点)。

また、理由は明らかではないものの地域性も指摘されています。慢性活動性EBウイルス感染症は、日本・中国・韓国といった東アジアに患者さんが集中している点も特徴です。

症状

慢性活動性EBウイルス感染症の症状は、炎症症状と腫瘍症状の2つに分けることができます。慢性活動性EBウイルス感染症では、初期症状として炎症症状に関連した発熱や全身倦怠感などのインフルエンザ様の症状が現れます。また、蚊に刺されると通常よりも大きく腫れる蚊アレルギーを認めることもあります。皮膚の症状としては種痘様水疱症(しゅとうようすいほうしょう)というものもあり、日光に当たると、その箇所がただれや水疱といったようなやけどに似た症状を現します。

症状が進行すると、高熱の持続や肝臓・脾臓(ひぞう)の腫れがみられます。また、血球貪食(どんしょく)症候群になることもあります。血球貪食症候群にかかると重度の血球減少(赤血球、白血球、血小板の減少)が生じ、血が止まりにくい、ほかの感染症へかかりやすいといった症状のほか、多臓器不全に進行することがあります。

さらに、慢性活動性EBウイルス感染症は進行すると、悪性リンパ腫白血病といった血液のがんを発症します。そのほか、心不全や神経障害、消化管潰瘍、冠動脈瘤(かんどうみゃくりゅう)間質性肺炎や血管炎などの合併症を引き起こすことがあります。このように全身の状態が不安定になり、命にかかわることもあります。

検査・診断

慢性活動性EBウイルス感染症では、主には血液を用いてEBウイルスに対する抗体の検索、EBウイルス特有の遺伝子配列の検索(リアルタイムPCR)、EBウイルスの産生するタンパクの染色による感染細胞の検索が行われます。リアルタイムPCRは、どの程度の量のウイルスが体内に存在しているかを検索することが可能です。また、本来EBウイルスはB細胞に感染することが多いですが、慢性活動性EBウイルス感染症ではB細胞以外の細胞に感染しています。慢性活動性EBウイルス感染症を診断するためにも、EBウイルスが感染している細胞を確定することは必要です。

治療

慢性活動性EBウイルス感染症の炎症症状に対応するために、ステロイドや免疫抑制剤が使用されます。根本的な治癒を目指すためには、化学療法や造血幹細胞移植を行います。造血幹細胞移植は、基本的には年齢を問わず受けることができます。

慢性活動性EBウイルス感染症の重症度は時間経過と共に変化するため、症状にあわせて治療方針を決定します。

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