インタビュー

「熱性けいれん」の気になるQ&A

「熱性けいれん」の気になるQ&A
竹内 一朗 先生

国立成育医療研究センター 器官病態系内科部 消化器科 医員

竹内 一朗 先生

石黒 精 先生

国立成育医療研究センター 教育センター センター長/臨床研究センター 副センター長/臨床研究教...

石黒 精 先生

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この記事の最終更新は2015年08月03日です。

高熱が出た際に現れる「熱性けいれん」。熱性けいれんになった場合、予防接種はできるのか? 薬は飲んでも大丈夫なのか?……今回は、熱性けいれんに関するさまざまな疑問や不安にお答えしていきます。

全ての予防接種を受けることが可能です。
初回の発作の場合は、危険な神経の病気などが現れてこないかどうかを見るため、予防接種をせずに経過を観察する期間を設けます。しかし、遅くとも2~3ヶ月後には予防接種のスケジュールを再開します。

予防接種の反応として現れる一時的な発熱も熱性けいれんの原因になることがあります。あらかじめ発作を予防する対策をする場合がありますので、予防接種の予診表に熱性けいれんと診断を受けたことを必ず記載しましょう。

熱性けいれんが起こったら
熱性けいれんが起こったら

風邪薬として使用される「抗ヒスタミン薬」の中には眠気をもよおす副作用があるグループがあり、その薬を飲んだ後に熱性けいれんを起こすと、発作の時間が長くなる可能性があります。
また、気管支喘息の薬として使用されるテオフィリンなどの「キサンチン製剤」も同様に、けいれんなどの発作の時間を長くする可能性があります。医療機関を受診した際には、熱性けいれんと診断を受けたことを必ず伝えるようにしましょう。

熱性けいれんと診断された人が家族にいる場合には、熱性けいれんを発症する可能性が高くなることが知られています。そのメカニズムはまだ解明されていませんが、ある特定の遺伝子異常というわけではなく、いくつか原因となる遺伝子があって、いずれかに異常があると熱性けいれんが生じるという説が一般的です。

熱性けいれんは生後6か月から5歳までのこどもに多い病気であり、幼いころに熱性けいれんがあっても脳の成熟とともにけいれんを起こさなくなるのが一般的です。

5歳以降の年長児でも熱性けいれんを発症しないわけではありませんが、年齢が高いこどもや大人が発症した場合は、まずは熱性けいれんではなく、他に怖い病気が潜んでいないかどうか調べる必要があります。

記事1:麻疹(はしか)とはー特徴的な症状と予防接種の重要性
記事2:こどもが起こす「熱性けいれん」とは?
記事3:熱性けいれんの対処法・予防法:慌てずに様子をみる
記事4:「熱性けいれん」の気になるQ&A

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    竹内 一朗 先生

  • 国立成育医療研究センター 教育センター センター長/臨床研究センター 副センター長/臨床研究教育部長(併任)/血液内科診療部長(併任)

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