人差し指のしびれ:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

人差し指のしびれ

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 指を突いたなど、きっかけがはっきりしていてしびれが強い
  • 指を動かせないほどの痛みがある

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 日常生活に支障がでている
  • 痛みがある
  • 日常生活に支障はないが、しびれが慢性化している

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • しびれが短期間で、その後繰り返さない

筑波大学 医学医療系整形外科 准教授

國府田 正雄 先生【監修】

細かい動作をするときに大切な役割を果たしている人差し指ですが、よく使う場所であるがゆえにしびれなどの異変に気づきやすい場所であるともいえます。

  • 指先がピリピリするような感覚が持続している
  • 長時間パソコンを使用することが多く、しびれを感じることがある
  • 糖尿病と診断されており、最近になって指先の感覚が鈍いように感じる

このような症状が見られたとき、考えられる原因にはどのようなものがあるでしょうか。

人差し指のしびれは何らかの病気が原因となっていることもあります。

関節の炎症や神経の障害によりしびれが起きることがあります。考えられる主な病気は以下の通りです。

関節リウマチ

関節リウマチは免疫機能の障害によって、主に手足の関節の内部が壊される病気です。手首の関節の炎症により正中神経が障害されると、指のしびれの症状が見られることもあります。

朝起きたときの手指のこわばりが代表的な症状ですが、手の指、手首などの痛みや関節の変形、腫れ、熱感(ねっかん)などを生じることもあります。

手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)

指の運動を支配する正中神経が手首の付近で圧迫されることによって起きる病気で、親指から薬指までの指にしびれや痛み、違和感がでることがあります。

手根管症候群
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頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)

首の骨周囲から両腕の動きと感覚を支配する神経が通っており、年齢とともに起きる首の椎間板の変性・骨の変形などにより神経が圧迫されて症状をきたす病気です。

手や腕のしびれ、痛みが生じ、進行すると腕や手の動かしにくさを自覚することもあります。

頚椎症性神経根症
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突然生じた指のしびれは、骨や関節、神経の問題だけでなく体全体の病気が関係していることもあります。また、症状の現れ方によっては重大な病気のサインである可能性もあります。

糖尿病

糖尿病が進行すると、合併症として末梢神経に障害が出ることがあります。手足の指の感覚が鈍くなったり、持続的なしびれの症状をきたしたりします。

糖尿病
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脳梗塞

頭蓋内の血管の血流が途絶えたり、極端に血流が低下したりすることで生じる病気です。糖尿病脂質異常症などの病気を伴っている場合には、発症のリスクが高まります。

体の一部が突然動かなくなったり、話にくさを感じたり、しびれの症状のみが出現することもあります。しびれだけでなくこのような症状がともに現れた場合には、急を要することもあるため注意が必要です。

脳梗塞
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しびれの症状が突然始まった場合や、指のしびれとともに体の動かしにくさなどを感じる際には急を要する場合もあるため、急ぎの受診を検討しましょう。

長引くしびれがある場合にはまずは整形外科での相談が適していますが、糖尿病などのある人ではかかりつけの医師へ相談することも大切です。

受診の際には、しびれがいつから始まったか、どの程度の強さか、他に症状があるかどうかなどについて詳しく伝えるようにしましょう。

原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。