太もものしびれ:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

太もものしびれ

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 転倒したなど、きっかけがはっきりしていてしびれが強い
  • 歩くことができないほどの痛みがある
  • 足や足の指をうまく動かせない(麻痺がある)

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 歩行に支障がでている
  • 足の痛みや腰痛がある
  • 日常生活に支障はないが、しびれが慢性化している

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • しびれが短期間で、その後繰り返さない

[監修] 田中 康仁 先生

奈良県立医科大学整形外科 教授

目次
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  1. 太ももが痺れる病気
    1. 脊髄や脊髄に近い神経の問題
    2. 脳の問題
    3. 受診の目安とポイント

足のしびれは正座などでも起こる身近な症状ですが、特に太ももにしびれを感じることもあるでしょう。

  • 急に太ももがしびれて歩くのに支障がある
  • 足がしびれただけかと思っていたが、時間が経っても良くならない
  • 足全体にしびれがあり、痛みも出てきた

このような症状が現れた場合、原因としてどのようなことが考えられるでしょうか。

体の感覚は、皮膚などに分布している神経からの情報が脊髄(せきずい)(背骨の中を通っている)に伝わり、さらに脳に伝わることで成立します。これらの経路のどこかに異常があれば、神経が異常な信号を発し、しびれているという感覚が生まれます。どこで異常が起こるかによって、しびれの範囲や性質が変わります。

太もものしびれは、脊髄などの神経が原因となって起こることがあります。主な病気には以下のようなものがあります。

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)

歩いていると足がしびれてきて、休憩すると少しましになるという間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれる症状が生じます。背骨の中の空間が狭くなる脊柱管狭窄症に特徴的な症状です。

脊柱管狭窄症では、前かがみになると脊髄の入る空間が少し広くなるので、前かがみで自転車に乗ることはできる場合があります。

脊柱管狭窄症
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坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)

坐骨神経痛とは、お尻から太ももの裏のあたりに痛みが生じる症状のことを指します。原因はさまざまなものが考えられますが、腰椎椎間板ヘルニアなどの背骨の病気によって、坐骨神経(脊髄から出て足に至る太い神経)が圧迫されることが原因となっている場合があります。

しかし、なかにはお尻あたりの筋肉に神経が締め付けられていることもあります。また、梨状筋と呼ばれる筋肉によって坐骨神経が圧迫されている場合は梨状筋症候群と呼ばれ、太ももからすね、足の甲や裏まで広い範囲でしびれることもあり、両側の場合も片側だけのこともあります。

坐骨神経痛
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感覚異常性大腿痛(かんかくいじょうせいだいたいつう)

太ももの前から外側にかけてしびれ・痛み・触った感覚が分かりにくいといった症状が起こります。外側大腿皮神経が足の付け根で圧迫されて起こります。きつい服、肥満なども原因になります。単に一時的にしびれるだけでなく、治療が必要になる場合もあります。きついジーンズで正座をするようなことは控えましょう。

脳の病気では、それぞれの原因に応じて多種多様な症状が出ます。主に、動きにくい(麻痺)、しびれ、感覚が分かりにくいといった症状です。

脳梗塞

脳梗塞では、しゃべりにくい、顔の表情が作りにくい、口から水がもれるなどといった症状が生じます。しかし、顔やのどを支配している神経に影響がない脳梗塞もあるため、こういった症状や頭痛がない場合でも脳梗塞を疑うことがあります。また、半身に力が入らずうまく歩けない、顔の半分と片方の手足の感覚がおかしいなどの体の症状が生じることもあります。

脳梗塞
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太もものしびれがいつまでも続く、繰り返している、歩きにくさがある、痛みなど他の症状が伴うような時には一度整形外科を受診しましょう。しびれではなく麻痺がある、喋りにくいなどの症状がある場合には急を要することもあるため注意が必要です。

受診の際には、いつからの症状か、程度に変化はあるか、痛みなど他の症状があるかどうかなどを医師に伝えるようにしましょう。