足がだるい:医師が考える原因と対処法|症状辞典
メディカルノート編集部 [医師監修]【監修】
足がだるいとは、特別よく歩いたりしたわけでもないのに足が重たく感じたりすることです。
このような症状がみられた時、考えられる原因にはどのようなものがあるでしょうか。
日常生活の中でも、足がだるくなる原因はあります。たとえば、立ち仕事などが続いた場合や、筋力が不足している場合などです。
立ち仕事など、同じ姿勢をとり続けなければいけない状態が続くと、血行不良やむくみ、冷えなどが起きやすく、足のだるさにつながります。また、長時間足を使うことによって疲労がたまり、足がだるいと感じることもあります。
ストレッチやマッサージ、入浴などで血行を改善すると良いでしょう。
また、クッション性のある靴に変えることで、足への負担や足の疲労を軽減しやすくなります。
筋力が不足していると、足が疲れやすくなるだけでなく、冷えやむくみによっても足がだるくなりやすい傾向にあります。
普段からあまり運動習慣などがなく、筋力の不足を感じている場合には、まずウォーキングや筋肉トレーニングなど行いやすいものから初めてみるとよいでしょう。筋肉がつくには時間がかかりますが、まずは筋肉をよく動かす事が大切です。
自分でできる対策をしても足のだるさが改善しない場合には、思いもよらぬ原因が潜んでいる場合もあります。一度病院で相談してみましょう。
足のだるさは病気によるものではない事も多いですが、一緒に現れる症状などによっては注意が必要です。
足のだるさの原因となる主な病気には以下のようなものがあります。
甲状腺機能低下症とは、喉ぼとけの少し下あたりにある甲状腺の機能が低下し、甲状腺ホルモンの分泌量が減ってしまう病気です。男性より女性に多くみられる傾向にあります。主な症状として、疲れやすい、まぶたや顔が腫れる、体重の増加、声がかすれたり低くなったりする、体や足がむくむ・だるいなどがあります。
下肢静脈瘤とは、足の表面にある静脈がこぶのように盛り上がったり、クモの巣のような形に浮き上がったりする病気です。男性より女性に多く、妊娠や出産をきっかけに下肢静脈瘤が起こる事もあります。また、ふくらはぎでよく見られる病気です。
主な症状は、血管が盛り上がる、足の重だるさ、ほてりなどです。悪化すると、皮膚が黒ずんだり硬くなったりすることもあるといわれています。
閉塞性動脈硬化症とは、動脈硬化が進行して血管が狭くなったり、詰まったりすることによって血液が不足してしまう血管病です。主に足の動脈で起きることが多いと言われています。
主な症状は間歇性跛行で、流れる血液が不足しているために歩くと足が痛み、しばらく休むと改善することが特徴です。このほか、足がだるい、足がつりやすいなどの症状も出ます。
月経前症候群とは、月経が始まる3~10日前に起きる心身の不調で、月経の開始とともに消えることが多いとされています。
精神面の主な症状は、イライラする、怒りっぽくなる、憂鬱、不安感などです。身体面の主な症状は、胸が張る、だるさ、頭痛、肌荒れなどです。なお、どのような症状が出るかは個人差があります。
症状が長引く場合や、足のだるさ以外にもしびれ、痛みや、足の太さや色・温かさが左右で異なるなど気になる症状がある場合には、一度受診しておきましょう。
原因によって専門の科目が異なるため、まずは近くの内科やかかりつけの医療機関などで相談してみるとよいでしょう。
医師に伝えた方が良いポイントとしては、いつから症状が出ているのか、症状が出なくなる(または軽くなる)タイミングの有無、足のだるさ以外の症状などです。
翌日〜近日中の受診を検討しましょう。
気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。