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インタビュー

頚椎(頸椎)椎間板ヘルニアとはどんな病気?その症状と原因

頚椎(頸椎)椎間板ヘルニアとはどんな病気?その症状と原因
原 徹男 先生

国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 副院長・脳卒中センター長、順天堂大学大学院医学研...

原 徹男 先生

首には7つの骨があり、骨と骨との間にあるクッションの役割をしているのが椎間板(ついかんばん)です。その椎間板がなんらかの理由で飛び出ることを椎間板ヘルニアといいます。腰椎(ようつい)椎間板ヘルニアは腰痛の原因として有名ですが、首や肩の痛みの原因としてそれと同じくらい多いのが頚椎(けいつい)椎間板ヘルニアです。

頚椎ヘルニアと同じような症状のでる頚椎症(頚椎症)という病気もあるのですが、これは加齢による骨の変化によって症状(肩の痛みや両手のしびれなど)が出る病気で、椎間板ヘルニアとは別です。60歳以上の方で単純X線(レントゲン)を撮ると、4人に1人くらいは症状がなくてもレントゲン写真上では骨が変化しています。その中でどれくらいの方に症状が出てくるかはわかっていませんが、骨の変化の上では加齢と共になっていくのが頚椎症です。

一方、頚椎ヘルニアは20-30代の若い世代によくみられますが、その正確な頻度は不明です。

日本では明治以来、脊椎(せきつい)は整形外科の分野でした。そのため、椎間板の病気に関しても、整形外科が治療を行ってきました。しかし、欧米では頚椎ヘルニアは神経系の病気ということで、脳神経外科で治療することが一般的です。特に脳神経の手術で顕微鏡を用いて行うことが普通になってきたことにより、頚椎ヘルニアや腰椎ヘルニア等も肉眼でなく顕微鏡を使って手術をするようになりました。このため、近年では顕微鏡を使った神経の手術に慣れている脳神経外科医が手術を行うことが増えてきました。

ここ20年くらいでは、日本でも脳神経外科医が頚椎ヘルニアの手術を行うことが注目されてきており、「脊髄外科学会」という脊椎や脊髄の手術に関する医師の集まりでは、脳神経外科専門医でかつ脊髄外科の指導医・専門医となっている方も多くいます。

最近では整形外科医も顕微鏡手術を行うようになってきているので、脊椎や脊髄の手術は脳神経外科と整形外科どちらでも行われるようになっています。脊椎や脊髄の手術に力を入れて行っている病院であれば、脳神経外科・整形外科のどちらでも大丈夫です。

頚椎ヘルニアの症状は、飛び出した椎間板が脊髄そのものをどの程度圧迫しているか、あるいはどの神経や神経根を圧迫しているかによって変わります。

圧迫の程度が軽いときの代表的な症状は、首の後ろや肩、腕の痛み・しびれです。これらの症状は、少なくとも日常生活は送ることができるという点で軽い症状と言えます。圧迫される神経の場所によって、片側の腕だけにしびれがでたり、片側の肩だけが痛くなったりすることもよくあります。

神経への圧迫が強くなると、手足の動きが悪くなってきて、麻痺のような重い症状に進行します。例えば、ある若い人がスポーツクラブへ行って無理な首の姿勢をとった時や日頃あまり使っていない背筋を鍛えようとした時に、突然手足がしびれて力が入りにくくなり、徐々に動きが悪くなったという例があります。

最もひどい症状は、鉄棒から落ちたり、自転車から落ちたりして突然に“脊髄損傷”の状態となった時で、両手両足が全く動かなくなってしまいます。

記事1:頚椎椎間板ヘルニアとは。神経を圧迫する20代30代に多い病気
記事2:頚椎椎間板ヘルニアは完治しない?―検査と治療後の回復について
記事3:頚椎椎間板ヘルニアとはどんな病気?治療の選択肢について
記事4:頚椎椎間板ヘルニアの手術、効果と危険はどのくらい?―合併症と手術後について
記事5:頚椎椎間板ヘルニアの気になる疑問―鍼灸、ストレッチ、マッサージの効果、枕の選び方、頭痛はなぜ起こる?

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  • 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 副院長・脳卒中センター長、順天堂大学大学院 医学研究科客員教授

    原 徹男 先生

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