院長インタビュー

先端医療と地域医療を両立する藤田保健衛生大学病院

先端医療と地域医療を両立する藤田保健衛生大学病院
湯澤  由紀夫 先生

藤田保健衛生大学病院 病院長

湯澤 由紀夫 先生

愛知県豊明市に位置する藤田保健衛生大学病院は、大学病院として高度先端医療に積極的に取り組むとともに、地域の基幹病院として地域医療にも貢献してきました。

今回は、藤田保健衛生大学病院の病院長である湯澤 由紀夫先生に、同病院の取り組みや今後の展望についてお話しいただきました。

藤田保健衛生大学病院は、質の高い医療サービスを提供することを目的とした特定機能病院のひとつです。2018年時点で、病床数は1,435床を誇ります。さまざまな疾患の診療に対応することができる医療機関のひとつといえるでしょう。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

2015年には地下1階、地上13階のA棟、2018年には地下1階、地上8階のB棟をオープンさせ、新耐震基準を満たした、基幹災害拠点病院としての機能を確立しました。

大学病院として先端医療を提供する体制を整備できるよう努めながら、愛知県豊明市の地域医療にも注力し、幅広く患者さんを受け入れています。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

当院には、大学病院として高度な先端医療を提供する役割があると考えています。そのための取り組みの一つが、ロボット手術です。当院では医療用ロボットである「ダヴィンチ」を日本で初めて導入しており、2018年時点で、最新のダヴィンチを有しています。

また、多くの診療科でロボット手術を導入しており、2017年には296件のロボット手術の実績があります。2018年以降は、胃がん肺がんなどへの保険適用も拡大されました。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

当院では2017年8月に、心臓血管センターを設立しました。ワンフロアを使用しハイブリッド手術室を5室備えた同センターでは、循環器内科と心臓血管外科の連携を実現し、不整脈に対するカテーテルアブレーションなどの治療をおこなっています。

また、近年、増加している心疾患である大動脈弁狭窄症(心臓にある大動脈弁の開放が制限され狭くなることによって、心臓に障害が起こる疾患)の新たな治療法であるカテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)の施設認定を取得しております。

藤田保健衛生大学では多くの理学療法士・作業療法士を育成してきました。また、リハビリテーション分野で活躍している医師らは企業と連携し、新たなリハビリテーション用の医療ロボットの開発にも取り組んでいます。さらに、実際の居住スペースである団地を利用し、狭い日本の家でも使用できるような小型の介護用ロボットの開発も行っています。

移植医療にも力を入れており、先端医療の柱の一つと捉えています。2018年1月には、ワンストップに移植が可能な臓器移植センターを設置しました。すでに腎臓移植や膵臓移植には実績を有していましたが、今後はさらに肺移植も視野に入れていきたいと考えています。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

当院ではがん患者さんへの治療だけでなく、緩和医療にも積極的に取り組んでいます。2010年には、日本で初めて大学病院として、主に終末期の患者さんを対象とした緩和ケアセンターをオープンしました。同センターではワンフロアすべてを使用しながら土日を問わず緩和ケアを行っています。さらに今後は、がん患者さんへ向け、在宅医療も含めた緩和ケアのネットワークを構築したいと考えています。

また近年、避けては通れない問題の一つに高齢化があります。地域で進行する高齢化に対応すべくさまざまな取り組みを行っており、地域と連携した地域包括ケア中核センターはその一つです。同センターでは、地域のかかりつけ医との連携を実現しており、当院は地域の患者さんが急病の際には24時間365日患者さんを受け入れています。

もちろん、救急医療にも力を入れ続けてきました。当院の総合救命救急医療センターは2017年時点で、医師を含む34名のスタッフが所属しています。

また、当院の医療安全管理室には、2017年時点で30名ほどのスタッフとともに医療の質を管理する専従の教授を配置しています。また、当院の医療安全のノウハウを地域の医療機関に広げる活動にも取り組んでいます。

藤田保健衛生大学病院には先述したように、市民の皆様のための病院という重要な役割があり、地域の医療機関との連携の長い歴史があります。その中で、地域の医療機関とのさらにスムーズな連携を実現するため地域医療連携推進法人 尾三会に参加しています。

同法人では高齢化に伴い増加する医療や介護の需要にこたえ、急性期医療から介護にいたるまでの地域連携に取り組むため、愛知県下13の市区町にある22の医療施設・介護施設の参加により設立されました(2017年12月時点、15の市町村、27の施設が参加しています)。当院も同法人の参加施設のひとつとして、新たな地域連携のモデルをつくるとともに、広域展開するべく活動を実施しています。

当院では、データの活用にも積極的に取り組んでいます。藤田保健衛生大学病院は1,435床を有し、全国の大学病院のなかでも患者数が多い病院です。患者数の多さを生かし、第一生命保険株式会社と共同でAIを使い、日本人に多い症例である2型糖尿病の悪化を予測するモデルの構築に成功しました。

これは、糖尿病のみならずさまざまな疾患に応用できる取り組みであると考えています。

2018年1月には、国際医療センターをB棟地下1階に新設しました。同センターでは海外の患者さんの検診や治療を実施しています。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

今後は国際化に伴い、海外からも患者さんを積極的に受け入れていきたいと考えています。海外からの患者さんに対しても良質の医療を提供できるよう、国際的な医療機能評価の取得を目指しています。

写真提供:藤田保健衛生大学病院

当院は、大学病院として教育や研究、先端医療はもちろん、地域の基幹病院として地域医療に貢献し、国際化など新たなフィールドにも積極的に取り組んでいます。高齢化など世の中の変化に対応しながら、今後も患者さんに質の高い医療サービスを提供すべくスタッフ一丸となり取り組んでいきたいと思っています。

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