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「心臓病と闘う会」2019年総会レポート

「心臓病と闘う会」2019年総会レポート
沼田 裕一 先生

横須賀市立うわまち病院 病院管理者、公益社団法人 地域医療振興協会 副理事長

沼田 裕一 先生

目次
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この記事の最終更新は2019年05月31日です。

 横須賀市立うわまち病院では、2016年に「心臓病と闘う会」を設立し、心臓病の患者さんやご家族と共にさまざまな活動を行っています。2019年4月13日(土)、第4回目となる総会が行われ、総会員数149名、賛助会員62名のうち会員45名が出席、52名が委任状により出席されました。本記事では、総会の内容をダイジェストでお伝えいたします。

 はじめに、横須賀市立うわまち病院の病院管理者である沼田裕一先生よりご挨拶がありました。

沼田先生

沼田先生:

 本日はご多忙のなか、多数のご出席を賜り誠にありがとうございます。横須賀市立うわまち病院の患者の会である「心臓病と闘う会」は、心臓病の患者さんやご家族が、心臓病についての正しい知識を学び、治療と予防、健康保持、ならびに会員同士の交流を図ることを目的として発足しました。会員は患者さんで、会の運営は横須賀市立うわまち病院がサポートしています。

 昨年度は、心臓病に関する講演会や、心臓リハビリテーション教室、心臓リハビリテーションスポーツなど、開催したさまざまな行事に多くのご参加をいただき、心臓病に関する理解を深めていただきました。昨年度の活動報告は、後ほど事務局より行います。この会が今後ますます発展することを祈念いたしまして、開会の挨拶と代えさせていただきます。

 続いて、事務局を代表してリハビリテーション科の科長である井上先生より2018年度の活動報告が行われました。以下、活動報告の概要です。

井上先生

井上先生:

 まずは、心臓リハビリテーション教室の活動実績をご報告させていただきます。春季と秋季に3回ずつ開催された心臓リハビリテーション教室には、それぞれ20〜50名の会員の皆さまにご参加いただきました。教室では、医師や看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、医療相談員から、さまざまなテーマで講義が行われました。

 教室に参加された方々にアンケート調査も行っています。

Q その後定期的に運動しましたか?

  春季:「は い」 20名

     「いいえ」 4名

     「未回答」 6名

  秋季:「は い」 16名

     「いいえ」 9名

     「未回答」 0名

 さらに、運動をしていると回答された方に「どのような運動をしているか」というアンケートを行った結果、

  • テレビ体操
  • ラジオ体操
  • ウォーキング
  • 筋トレ
  • 自転車
  • ストレッチ
  • ゴルフ
  • 卓球

など多様な運動に取り組まれていることが分かりました。また、「ほかにどのようなことを知りたいか」という質問に対しては、

  • 息切れの原因
  • 負荷をかける度合い
  • 膝痛などで思うように動くことができないときにできる運動
  • 食事療法
  • 筋トレや歩行以外の運動
  • 心臓病以外の疾患のリスク

といった回答がありました。今後もこのようなご意見をいただきながら、講義内容に反映していきたいと考えています。また気になることがありましたら、教室に参加していただいた際に、職員に個別にご相談ください。

 

2018年5月12日(土)に開催された心臓リハビリテーション教室の内容はこちらをご覧ください。

 心臓リハビリテーションハイキングは、春季に三崎口〜ソレイユの丘までのコースで開催しました。秋季は東昌寺〜葉山マリーナまでのコースを予定していましたが、残念ながら雨天中止となりました。

 春季にご参加いただいた方々に感想をお伺いしたところ、「皆さんとても親切にサポートをしてくれた」、「話をしながら歩いたので楽しかった」といったご意見を多数頂戴しております。

 

2018年5月26日(土)に開催された心臓リハビリテーションハイキングの内容はこちらをご覧ください。

 心臓マッサージやAEDの使用方法に関するBLS(Basic Life Support:一次救命処置)講習会は、春季と秋季に4回ずつ開催しました。BLS講習会では、講義の前と後にチェックテストを行っています。受講前の平均点数は、春季が平均5.3点、秋季が平均6.5点だったのに対し、受講後は春季が平均8.5点、秋季が平均7.6点となっています。

 BLSの方法を身につけておくことは非常に重要です。そのため、患者さんだけでなくご家族にも積極的に参加していただきたいと思います。また1度受講した方でも、複数回参加することが可能ですので、受講の希望がある方はぜひお申し込みください。

 スポーツ心臓リハビリテーションゴルフは、春季と秋季に1回ずつ葉山国際カンツリー倶楽部で開催しました。参加者の方々へのアンケートの「心リハゴルフに参加して、運動が好きになりスポーツを続けようと思いますか」という問いに対し、参加者全員が「はい」と回答されました。このような機会を通じて、スポーツに対して自信や意欲を持っていただきたいと思います。またスポーツ心臓リハビリテーションゴルフの取り組み内容は、葉山国際カンツリー倶楽部の会報誌に特集されました。

 

スポーツ心臓リハビリテーションゴルフの内容は、以下をご覧ください。

春季:2018年5月27日(日)活動内容

秋季:2018年10月28日(日)活動内容

井上先生:

 2019年度の心臓リハビリテーション教室は、春季と秋季で各3回ずつ開催を予定しています。予定している講義テーマは以下の通りです(秋季のテーマは準備中)。

 

2019年4月13日(土)※本総会と同日開催

「心臓リハビリテーションの目的と効果」講師:沼田裕一(医師)

「日常生活で気をつけていただきたいこと」講師:上田匠晢(看護師)

教室の内容は、こちらをご覧ください。

 

2019年5月11日(土)

「薬になる運動」講師:松井裕人(理学療法士・心臓リハビリテーション指導士)

 

2019年6月8日(土)

「お薬について」講師:森山傑(薬剤師)

「社会福祉制度について」講師:福田朋子(医療相談員)

「食事の摂りかたについて」講師:宮城朋果(管理栄養士)

 心臓リビリテーションハイキングは、春季と秋季に各1回ずつ開催を予定しています。春季は東昌寺〜葉山マリーナまでのコースを予定しています。

 BLS講習会は、春季と秋季に各4回ずつの開催を予定しています。

 スポーツ心臓リハビリテーションゴルフは、昨年度と同様に葉山国際カンツリー倶楽部にて、春季と秋季に各1回ずつ開催を予定しています。

最後に、心臓病と闘う会の会長である井上吉隆さんより閉会の挨拶がありました。

井上会長

井上会長:

 本日はこのような行楽日和にもかかわらず、多くの方にお集まりいただきありがとうございます。心臓病について興味を持っておられる方が、これほど多くいらっしゃるのだということを改めて実感した1日でした。

 総会前には心臓リハビリテーション教室が開催されましたが、これまでの教室を通して、今回が一番参加してよかったと思えるものでした。というのも、多くの参加者の方々から、心臓病に関する不安など具体的な質問がなされ、とても活発な教室であったと感じたためです。このような取り組みがもっと広く普及していくことで、健康寿命の延伸にもつながるのではないでしょうか。

 私自身、2011年に心臓手術を受けましたが、こうして現在も元気でいられるのも横須賀市立うわまち病院があるおかげだと思っています。そして、心臓病と闘う会の運営や、さまざまなイベントを開催していただいていることに、会員を代表して心からお礼申し上げます。本日は皆さんありがとうございました。

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