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インタビュー

【特集】熱中症の予防・治療には何を飲めばいい?水分だけではダメ

【特集】熱中症の予防・治療には何を飲めばいい?水分だけではダメ
上條 由佳 先生

日本赤十字社医療センター腎臓内科

上條 由佳 先生

石橋 由孝 先生

日本赤十字社医療センター 腎臓内科部長

石橋 由孝 先生

暑い夏には、熱中症になる方も増えてきます。熱中症の予防・治療にはどのような飲み物が適しているのでしょうか? 日本赤十字医療センター腎臓内科の上條先生に伺いました。

熱中症は「暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称」と定義されています。つまり、「暑い環境で起こる健康の障害」をまとめて熱中症といいます。

熱中症予防の基本は「水分補給をしっかり行うこと」と「暑さを避けること」です。
この水分補給に関して、単に水分だけを摂ればいいと思っていらっしゃる方が多いかもしれません。しかし、実は水分だけを補給するのではダメなのです。

熱中症では、水分とともに Na などの電解質(でんかいしつ)も失われます。ですから、熱中症の予防・処置としては、水分の補給に加えてNaなどの電解質を補給することが大切です。

水分だけを補給した場合、体の中のNa濃度が薄くなり、補給された水分が尿によって体外に排泄されやすくなるのです。また、けいれんを起こしやすくもなります。

そのため、熱中症予防の際・熱中症を疑った際には、塩分と水分が適切に配合された経口補水液(けいこうほすいえき)を飲むとよいでしょう。(日本では、経口補水液オーエスワン®(OS-1)が普及しています。また、小児用としてアクアライト ORS®も発売されています。)  

また、飲水量として推奨されるのは、以下の通りです。

  • 高齢者を含む、学童〜成人が500~1,000mL/日
  • 幼児(1歳〜小学校入学)が300~ 600mL /日
  • 乳児(〜1歳)が体重1kg当たり30~50mL/日

上に述べたように経口補水液が熱中症の予防・治療には適しているのですが、普段の生活でなかなか経口補水液を飲む機会は少ないかもしれません。そこで、経口補水液の他に有効な飲み物をご紹介します。

  • 市販のスポーツドリンク

経口補水液がない場合は、市販のスポーツドリンクで十分有効です。

  • 梅昆布茶、味噌汁など

ミネラル、塩分が豊富に含まれており熱中症の予防に有効です。  

  •  0.1〜0.2%程度の食塩水

1Lの水に1〜2gの食塩・砂糖大さじ 2 - 4 杯(20 - 40g)の糖分を加えたものが、効率よく水分を吸収でき有効です。

夏場は特に高齢者に脱水が生じやすく、また脱水に自分では気づきにくいことも多くなっています。
また、お茶などの塩分が少ない飲み物を好む方が多いので、自分では水分補給をしているつもりでもNaなどの電解質が補給されていない場合もあります。例えば、経口補水液などを定時に飲むような習慣をつけることで熱中症の予防につながるでしょう。
 
また、健康な成人の方でも、下痢や嘔吐、発熱、発汗、経口摂取不足などでいわゆる「夏バテ」を感じた際には、きちんと水分補給をして熱中症を予防することが大切です。

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