院長インタビュー

笑顔と真心の奉仕、安心と信頼の医療の提供を目指す――鎌倉病院

笑顔と真心の奉仕、安心と信頼の医療の提供を目指す――鎌倉病院
メディカルノート編集部  [取材]

メディカルノート編集部 [取材]

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神奈川県鎌倉市、鎌倉大仏で有名な高徳院へと続く道沿いにある鎌倉病院は、明治時代から120年以上の歴史がある病院です。長きにわたり地域医療の一翼を担ってきた同院は現在、整形外科の診療を中心に近隣住民の健康を支えています。

そんな同院が担う役割や今後の展望について、院長である三松(みつまつ) 興道(おきみち)先生にお話を伺いました。

病院外観(鎌倉病院ご提供)

当院は今から120年以上前の1899(明治32)年、結核療養所としてこの地に開設されました。共同経営者の一人である中浜東一郎はかの有名なジョン万次郎の長男であり、東京大学医学部では森鴎外の同期だったといいます。誰もが知る歴史上の人物が入院したり、通院したりしていた記録があることからも、今日までの長い歴史が感じられます。

結核診療を軸にスタートしたこともあり、当院はかねてより療養型病院としての役割を担ってまいりました。長きにわたり地域医療に従事するなかで、私が院長に着任した2016年を機に整形外科を柱にした急性期病院へと転換し、新たなスタートを切りました。

私は東京医科大学で学び医師となり、整形外科を専門に研鑽を積みました。骨、筋肉、関節など運動器の障害に対応する整形外科の中でも脊椎(せきつい)や関節を専門とし、人工関節手術や関節鏡下手術を数多く経験して技術を磨きました。

ただ、私は単に特定の疾患だけを診るのではなく、お一人おひとりの全身の状態をしっかりと把握できる医師でありたいと考えています。そうした思いを形にするため、当院の体制も少しずつ進化させてきました。例えば2026年の4月からは、脊椎内視鏡での治療を専門に行う医師が新しく仲間に加わっています。さらに、若手の医師たちも経験豊富な医師から丁寧な指導を受けながら、外傷などの診療に一所懸命に取り組んでくれています。

こうしてチームとして成長し、地域の方々の多様なニーズに応えられる環境が整ってきました。2025年度の実績を振り返ると、脊椎脊髄手術が410例、関節鏡手術が42例、人工関節手術が243例など、年間で合計792例という多くの方々の手術に携わらせていただきました。これからも、患者さんが一日でも早く笑顔で日常生活に戻れるよう、全力を尽くしていきます。

手術室 の様子(鎌倉病院ご提供)
手術室 の様子(鎌倉病院ご提供)

当院は整形外科のほかに内科、皮膚科、リハビリテーション科などを標榜して診療を行っており、各領域の専門家が連携することで1人の患者さんをオールマイティーに診療しています。内科では整形外科手術を受けられる患者さんの全身管理を担い、リハビリテーション科は手術後の身体機能回復を支援する役割を担います。一人暮らしの高齢患者さんなどで在宅復帰に不安がある場合には、一般病棟から地域包括ケア病棟に移っていただくなどして、日常生活に戻られるまで一貫してサポートいたします。

当院では2016年に整形外科の手術をスタートし、変形性関節症変形性脊椎症などの変性疾患の手術を中心に実績を積んでまいりました。ありがたいことに地域の中で“脊椎・関節の手術は鎌倉病院”との認知が広まりつつあるようで、口コミやご紹介などで受診してくださる患者さんが増えてきているように感じます。患者さんの中には横浜や小田原など、少し離れたエリアから足を運んでくださる方も少なくありません。

私たちとしては、人工関節手術や脊椎脊髄手術などの専門性の高い治療を行うのはもちろんのこと、地域にお住まいの方々に何かあったときに迅速に対応できる病院でありたいと思っています。人工関節手術や脊椎脊髄手術など、いわゆる待機手術(予定手術)のみを行うのではなく、今後は急性期の外傷の治療にも取り組むことにより、地域医療を支える一翼としてより一層お役に立てるよう努めてまいります。

近年の高齢化に伴い、肩腱板断裂骨粗鬆症(こつそしょうしょう)による圧迫骨折に対する手術件数は、今後さらに増加することが予想されます。一方で骨粗鬆症による圧迫骨折は、適切な治療によって発症を防ぐことが期待できますから、当院としても早期診断・早期介入に力を入れたいと考えています。

当院では、たくさんの方に「骨粗鬆症検診を受けましょう」とお伝えするために“骨と関節の健康について”と題したコンサートを開催したり、Facebookを活用して情報発信したりしています。また長谷寺で行われる“長谷の市”に出展して健康相談や骨密度検査を行うほか、地域食堂の活動などを通して当院を身近に感じていただけるよう取り組んでいます。このほか鎌倉市医師会の活動の一環としてJ:COMチャンネルの“医療シリーズお元気ですか”に登場することもありますので、ぜひご覧ください。

クリスマスコンサートの様子(鎌倉病院ご提供)
クリスマスコンサートの様子(鎌倉病院ご提供)

骨粗鬆症検診の受診率は全国的に見ても低い数字にとどまっており、中でも神奈川県は最下位を争う状況です。繰り返しになりますが、骨粗鬆症による圧迫骨折は早期診断・早期介入によって発症を未然に防げる可能性が高まります。今のところ行政主導の定期検診などは実施されていませんが、ご自身の健康を守るためにも積極的な受診をお願いしたいと思います。

鎌倉市医師会整形医会会長、鎌倉市医師会病院会会長である私としても、骨粗鬆症に関する正しい知識を得ていただくための啓蒙活動に力を注いでおり、鎌倉市などにも検診実施をはたらきかけています。骨粗鬆症検診の実現には今しばらく時間がかかるかもしれませんが、地域の皆さまの暮らしと健康を守るために尽力してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

※医師や提供している医療についての情報および、本文中の数字は全て2026年5月時点のものです。
 

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