かんせん

乾癬

最終更新日:
2024年09月27日
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2024/09/27
更新しました
2021/03/12
更新しました
2017/04/25
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治療

乾癬の治療は、症状の重症度や範囲に応じてさまざまな方法が選択されます。近年、新たな内服薬や生物学的製剤の開発が進み、治療の選択肢が増えています。患者の状態に応じて、最適な治療法を選択することが重要です。また、定期的な経過観察と必要に応じた治療の調整が不可欠です。

外用療法

初期治療の基本は外用薬です。主にステロイド外用薬と活性型ビタミンD3外用薬が使用されます。両者を組み合わせた配合外用薬も便利な選択肢です。

内服療法

外用薬で効果が不十分な場合や、皮疹が広範囲に及ぶ重症例では内服治療が検討されます。ビタミンA誘導体、免疫抑制薬(シクロスポリン、メトトレキサートなど)、PDE阻害薬などが使用されます。ただし、ステロイドの内服は疱性乾癬を誘発する可能性があるため、推奨されていません。

そのほか、かゆみに対する抗ヒスタミン薬や、乾癬性関節炎の痛みに対する消炎鎮痛薬なども使用されます。

光線療法(紫外線治療)

紫外線を照射する治療法で、全身または局所に適用できます。特に波長311nm付近のナローバンドUVB療法が効果的で、治療時間も短く簡便なため、頻繁に用いられています。

生物学的製剤

重症の乾癬や生活に支障をきたすような乾癬性関節炎を合併する場合、生物学的製剤の使用が検討されます。この薬剤は、体内の特定の炎症を引き起こす物質や細胞に作用し、炎症反応を抑制します。乾癬の場合は、TNF-α阻害薬、IL-17阻害薬、IL-23阻害薬などが使用されます。疱性乾癬の場合は、これらに加えてIL-36阻害薬が使用されます。

生物学的製剤は高い治療効果を有しており、ほとんどの患者で顕著な症状改善が期待できます。通常、注射や点滴で投与され、従来の治療法で十分な効果が得られない患者に使用されます。

一方、生物学的製剤は他の治療法と比較して費用が高額であるという課題があります。この費用面での対策として、高額療養費制度、加入している保険組合による付加給付、その他の医療費助成制度など、さまざまな制度の活用が推奨されます。これらの制度を適切に利用することで、費用の負担を抑えることができます。

顆粒球単球吸着除去療法

過剰な炎症を引き起こす白血球の一種である顆粒球と単球を血液中から取り除く方法です。通常、週に1回、約1時間かけて血液中から顆粒球や単球を選択的に除去します。主に疱性乾癬に対して行われ、薬物療法や光線療法などで効果が見られない場合に検討されます。

小児乾癬

乾癬は全ての年代で発症する可能性があり、子どもにも発症することがあります。小児乾癬の治療は基本的に成人と同じ薬剤が使用されますが、子どもには使用できない薬剤も多くあります。また、小児は扁桃炎などの感染症後に乾癬が悪化しやすいため、抗菌薬の投与を行うケースも多いことが特徴です。近年では小児乾癬に対しても新しい生物学的製剤が承認されており、治療の選択肢が広がっています。小児乾癬の治療においては、年齢に応じた適切な薬剤選択と、感染症対策を含めた総合的なアプローチが重要です。

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