検査・診断
乾癬は特徴的な皮疹が好発部位に現れるため、多くの場合、視診と問診によって診断が可能です。しかし、症状が出る部位によってはほかの皮膚疾患との鑑別が必要な場合があります。特に、膿疱が形成される場合や全身性の紅皮症がみられる場合には、皮膚生検*を行うことがあります。
乾癬性関節炎が疑われる場合は、関節リウマチとの鑑別のためにリウマチ因子などの検査を行います。まれではありますが、乾癬と関節リウマチが併存することもあるため、注意が必要です。
また、乾癬患者は高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳血管障害などを発症するリスクが高いことが知られています。そのため、診察時には血圧測定を行い、定期的にHbA1cや脂質などの血液検査を実施することが重要です。加えて、慢性腎臓病の併存も少なくないため、腎機能や尿酸値のチェックも必要です。メタボリックシンドロームの可能性も考慮し、総合的な健康状態の評価を行います。
なお、乾癬に使用される薬剤に関連して副作用を生じることもあります。副作用の有無を確認するために定期的なモニタリング検査も必要です。
*皮膚生検:皮疹の一部を採取して顕微鏡で確認する検査。
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