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先天性ミオパチー
先天性ミオパチーとは、筋肉に先天的な異常があるために発症する病気の一種です。主に筋力低下がみられ、その他に筋力が弱い、お座りが遅い、歩行が遅いなどの症状を認めます。筋肉の組織学的な分類に基づき、...
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先天性ミオパチーせんてんせいみおぱちー

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

先天性ミオパチーとは、筋肉に先天的な異常があるために発症する病気の一種です。主に筋力低下がみられ、その他に筋力が弱い、お座りが遅い、歩行が遅いなどの症状を認めます。筋肉の組織学的な分類に基づき、さらに細かく分類はされますが、臨床症状の出方にはほとんど差異はありません。

先天性ミオパチーは、難病及び小児慢性特定疾患の指定を受けています。日本には1,000〜3,000人ほどの患者さんがいらっしゃると推定されています。また、海外では10万人あたり3.5〜5人の罹患率であると報告されています。

原因

先天性ミオパチーは、筋肉の組織的な変化の違いをもとにして、「ネマリンミオパチー」、「セントラルコア病」、「ミオチュブラーミオパチー」など多くの分類があります。

各分類に応じて、これまで原因となる遺伝子がいくつか解明されているものがあります。それらの遺伝子は、正常な筋肉の活動のために重要な役割を果たしているものが多いです。しかし、すべての原因遺伝子が解明されているわけではなく、原因遺伝子の機能がはっきりと明らかになっているわけでもありません。したがって、今後の研究の進捗が期待されています。

また、先天性ミオパチーの病型に応じて「常染色体優性遺伝」、「常染色体劣性遺伝」、「伴性劣性遺伝」などの種々の遺伝形式を取ることがわかっています。遺伝形式に応じて、お子さんが発症するかどうか、病気の保因者であるかどうかなどの情報が決定します。

症状

先天性ミオパチーの主要症状は筋力低下です。筋力低下に関連した症状が、生後すぐに判明するか、それとも成長の過程で判明してくるかについては個人差があります。

たとえば、生後間もなくから自発運動がほとんどなく、呼吸や哺乳に障害がみられることがある一方、お座りが遅い、歩行が遅いなど他のお子さんと比較したときの発達の遅れから判明する場合があります。
なかには成人になってから症状が明らかになることもあり、疲れやすい、力が入りにくいといった症状がみられることもあります。

筋力が低下すると関節や骨を動かすことが少なくなるため、関節が固くなったり(拘縮:こうしゅく)、脊椎が曲がったり(側彎:そくわん)という症状が現れます。

また、心臓も筋肉で構成されているため、心筋症や不整脈などといった心臓関係の合併症がみられることもあります。その他に知的面の発達の遅れやてんかんの症状がみられることがあります。

検査・診断

先天性ミオパチーは、筋肉そのものに異常があることを確認するために、血液検査や筋電図検査、骨格筋画像検査などを行い、診断を行います。

しかし、これらの検査のみでは、筋肉に病気があることがわかっても、先天性ミオパチー以外の筋肉に病気の主体がある病気とはっきり区別することができません。そのため、先天性ミオパチーの最終診断には、筋生検と呼ばれる検査が必要になります。

筋生検では実際に筋肉を採取し、筋肉にどのような形態変化を示すかを顕微鏡的で検査します。筋生検は、先天性ミオパチーを診断しさらに細かい病型を決定するためにも必須の検査になります。この他にも先天性ミオパチーでは、病気を引き起こす遺伝子異常もいくつか解明されています。こうした遺伝子変異を確認するためにも、血液検査を用いた遺伝子検査が行われる場合があります。

治療

先天性ミオパチーの根本的な治療法はありません。そのため筋力低下への対症療法が行われます。

呼吸障害がある場合には、鼻マスク人工呼吸を含めた呼吸管理が実施されることがあります。また、経口哺乳がうまくいかない場合には、チューブを利用した栄養投与が検討されます。風邪をひくと呼吸状態が悪化することもあるため、風邪の予防策も大切です。また、ある特定の麻酔薬を使用すると不整脈や人工呼吸からの離脱困難などを生じる可能性があるため、使用を控えるべきものもあります。

年齢を経ると関節が固くなったり、脊椎が曲がったりという症状が現われます。したがって、早期からのリハビリテーション、装具の着用なども必要になります。また、先天性ミオパチーは遺伝性疾患の側面も持つため、遺伝カウンセリングが行われる場合もあります。

先天性ミオパチーの治療では、長期的な全身フォローアップを行います。そのため、小児科、内科、整形外科など、各科の垣根を越えた包括的医療体制が重要になります。

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