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摂食障害
摂食障害は、食行動を中心にさまざまな問題が生じる病気です。単なる食欲や食行動の異常ではなく、体重に対する過剰なこだわりや、 自己評価への体重・体形の過剰な影響など、心理的要因が根底に存在している...
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摂食障害せっしょくしょうがい

更新日時: 2017年04月25日【更新履歴
更新履歴
2017年04月25日
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概要

摂食障害は、食行動を中心にさまざまな問題が生じる病気です。単なる食欲や食行動の異常ではなく、体重に対する過剰なこだわりや、 自己評価への体重・体形の過剰な影響など、心理的要因が根底に存在していることが特徴です。摂食障害のなかには、短時間のうちに大量に食事摂取を行う「神経性過食症」や、自分自身の体型に対して歪んだ認識をもつ「神経性食欲不振症」が含まれます。

摂食障害のことを食事の食べ方の問題であるかのように捉えては、病気の本質をみることができません。たとえば、神経性食欲不振症の患者さんの場合、無理に食べさせるだけでは治療は奏功せず、症状を増悪させることがあるため注意が必要です。

原因

摂食障害は、何か一つの原因によって発症するものではありません。社会・文化的要因や心理的要因、さらに生物学的要因が重なって起こる多因子疾患と考えられています。なぜ摂食障害になる人とならない人がいるのか、その理由は明らかになっていません。

現代の日本において、やせ願望を持っている若い(特に10代~40代)女性は多く、ダイエットがきっかけで摂食障害を発症することがあります。しかし、ダイエットをするすべての方が摂食障害を発症するわけではありません。ダイエット以外にも、「受験で失敗した」「進学したら成績が落ちた」など、生活のなかで自信を失うような場面やストレスを感じる状況に遭遇したとき、摂食障害を発症することがあります。その他、家庭環境の問題、性的被害によるストレスなどもきっかけになることがあります。基本的には人間関係や心理的なストレスが裏に潜んでいると考えられています。

症状

摂食障害の患者さんは、「体重が増えるのが恐ろしい」という偏った感覚を持っていて食事摂取をしないことがあります。摂食障害のなかでも神経性過食症の場合は、短時間のうちに大量に食事摂取を行いますが、代償行為として自分で意識的に嘔吐したり下剤を使ったりして対処する傾向がみられます。神経性食欲不振症の場合は、自分自身の体型に対して歪んだ認識を持つことから、標準体重が大きく下回っている状況でも、まだまだ太っていると認識する傾向がみられます。ただし、そこまで強い体重減少が起こることは多くありません。

また、摂食障害では、うつ症状を伴うことがあります。特に神経性過食症においては、なぜこのような異常な食行動をするのか自分自身で悩み、自殺企図につながることがあります。

さらに、電解質異常、肝機能障害、腎機能障害などの身体的な異常を呈することもあります。神経性過食症の場合は、嘔吐に続発する誤嚥性肺炎を発症することがあります。神経性食欲不振症の場合は、低血圧や低体温などが起こることがあります。こうした身体的な異常は命にかかわることがあります。

検査・診断

摂食障害を断定できるような検査はなく、詳細な問診が重要となります。問診では、生活歴や養育歴を聴取したり、体重増加に対する本人の認識や食行動について確認したりします。また、体重と身長から計算する体重・体格指標(Body Mass Index: BMI)は、摂食障害を診断する1つの指標となります。

身体機能を評価するためには、検査が行われることがあります。血液検査を通して電解質や肝機能、腎機能、糖尿病の合併などを評価します。そのほか、神経性食欲不振症の場合は、体重減少をきたす別の病気を除外するための検査が行われることがあります。たとえば、甲状腺機能亢進症ではやせ症状が現れることがあるため、甲状腺機能亢進症を除外するために、血液検査にて甲状腺機能や自己抗体の測定が行われます。

治療

摂食障害の治療は、食行動の改善、適切な体重達成、月経の回復、偏った考え方の改善や心理面の改善などを目標として行われます。ご家族の協力を得ることで治療がスムーズになることが期待されるため、医療者と患者さんのみではなく、家族の介入が促されます。

摂食障害で行われる治療には「認知行動療法」があります。そのほか、認知行動療法の一種である「強化型CBT(enhanced cognitive behavior therapy=CBT-E)」が取り入れられることもあります。

きっかけとなった状況や患者さんが抱える問題は人によって異なるため、タイプを見極めつつ、一人一人の問題点を明確にしながらの適切な治療が求められます。

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