じんじょうせいゆうぜい

尋常性疣贅

皮膚

目次

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概要

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は、皮膚にヒトパピローマウイルスが感染して生じる「いぼ」のことを指します。皮膚から盛り上がったゴツゴツとした病変であり、子どもの手の指や手のひら、膝の裏に生じることが多くみられます。

自身の免疫機能を頼りに自然治癒が期待できる病気ですが、自然治癒には数か月から年単位の時間を要することがあります。また、皮膚症状が拡散して難治化することもあります。治癒するまでの間は、他人に感染を広げるリスクを伴うため、早期に治療したほうがよい病気です。

原因

尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルスが皮膚に感染することで発症します。約100種類以上存在するヒトパピローマウイルスのなかでも、実際に尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)を引き起こすタイプは数種類です。ウイルスのタイプによって、尋常性疣贅を引き起こしやすい部位は異なり、手に起こすタイプや足に起こすタイプなどさまざまです。

ヒトパピローマウイルスは、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)を有する人と接触することで感染が拡大します。そのため、プールや公衆浴場の足場などを介して感染することがあります。家族内では、タオルを共有することなどから感染する可能性があります。また、体の一カ所に尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)があると、体の別の部位にもウイルスが広がり、尋常性疣贅が発症するリスクとなります。

ヒトパピローマウイルスに感染すれば必ずしも病気を発症するというわけではありません。ただし、HIV感染者や免疫抑制剤使用中は、病気を発症するリスクが高まります。

症状

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)を発症すると、皮膚に盛り上がりがみられるようになります。皮膚局面はやや硬くごつごつしており、一般的には「いぼ」として認識されます。色は、白やピンク、灰色がかかった感じなどさまざまです。点状の小さい血管がいぼのなかにみられることもあります。

また、尋常性疣贅は、指先、手のひら、膝の裏、足の裏などに多くみられますが、体中どこでも生じる可能性があります。

検査・診断

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は、ウイルス感染によって引き起こされる病気です。より確実に診断するために、病変部位を切除してウイルス由来の抗原やDNAなどの検出が行われることがあります。

また、皮膚の病変部位を詳細に観察することで診断がつけられます。皮膚に存在する小さい血管がイボの内部で混在するため、メスなどで削り取ると点状の出血をすることがあります。この変化は、同じくイボとして認識されやすい魚の目などとの鑑別に利用されることがあります。

治療

治療には、液体窒素を用いた冷凍凝固術が第一選択として行われます。冷凍凝固術は、組織を破壊することを通して治療する方法です。ただし、治療を何度も繰り返す必要があることや、痛みを伴うことなど問題点もあります。特にお子さんでは継続治療が困難な場合があります。

また、ヨクイニンという漢方薬を内服することがあります。ヨクイニンにはウイルスに対しての免疫力を高める効果があり、冷凍凝固術と併用されることがあります。お子さんに対しての使用が多い治療方法です。

その他、スピール膏と呼ばれる貼り薬が使用されることもあります。スピール膏にはサリチル酸が含まれており、イボを溶かす作用があります。ヨクイニンと同じく冷凍凝固術と併用されることがあります。痛みを誘発しない治療方法です。

その他にもさまざまな治療方法があります。治療介入をすべきか、実際にどの治療方法がいいのかということを相談するためにも、専門家に相談することが重要です。