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帯状疱疹の原因〜発症しやすい年代、できやすい場所とは? 〜

帯状疱疹の原因〜発症しやすい年代、できやすい場所とは? 〜
中川 秀己 先生

東京慈恵会医科大学 名誉教授、あたご皮フ科 院長

中川 秀己 先生

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帯状疱疹は、ウイルスによって起こる病気です。“体の左右どちらかに帯状に赤みを伴った水ぶくれができる”、“チクチク、ズキズキするような痛みが生じる”などの症状があれば、帯状疱疹の可能性を疑われることもあります。また、痛みは皮膚症状に先行して2~3日前から現れることもあります。

ここでは、帯状疱疹の原因や発症しやすい年代、できやすい場所などについて紹介します。

帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルス(いわゆる水ぼうそうのウイルス)です。

水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると、初回は水痘として現れます。しかし、水痘から回復した後も水痘・帯状疱疹ウイルスは体内の神経の根元に潜み続けています。

普段は悪さをすることなく神経の中に潜伏していますが、何らかの要因でこのウイルスが再び活性化し、増えると今度は帯状疱疹となって現れます。

帯状疱疹の直接的な原因は水痘・帯状疱疹ウイルスになりますが、ウイルスが再活性化する要因としては次のようなものが挙げられます。

  • ストレスや疲れ
  • 加齢
  • 重い感染症
  • 免疫力が低下する病気や薬剤(抗がん剤、免疫抑制剤)の服用

帯状疱疹を発症する大きな原因は、免疫力の低下だと考えられています。

普段、人間の体は免疫の力によってウイルスや細菌から身を守っています。ところが、疲労やストレスが積み重なると免疫力が低下してしまい、それまで体の中に潜んでいたウイルスの再活性化を許してしまうのです。

一般的には、50歳以上になると帯状疱疹にかかる人が増加するといわれています。特に、50~70歳代で帯状疱疹を発症する人が多いというデータもあります。

50歳以上がかかりやすいとされている帯状疱疹ですが、水痘にかかったことがある人では誰でもストレスや疲れがたまると帯状疱疹を発症する可能性があります。そのため、若い世代や子どもであっても注意は必要です。

帯状疱疹ができやすい場所は個人差がありますが、ほとんどの場合、1本の神経に沿って体の左右どちらかに帯状の赤みを伴った水ぶくれができます。

主な発症部位は、胸から背中にかけての割合がもっとも多く、全体の約31%を占めています。次いで多いのが、腹背部で約20%です。頭部から顔面にかけての部位と腰から下の部位は、それぞれ約17%の割合です。

以上を踏まえると、帯状疱疹の半数以上が上半身に集中していることが分かります。顔にも発症することがあり、特に目の周りに症状が出やすいとされています。

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