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心身症
心身症とは、『身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する(日本心身...
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心身症しんしんしょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

心身症とは、『身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する(日本心身医学会)』と定義される状態を指します。すなわち、心身症では、身体に対しての何かしらの不具合を訴えるもののなかで(たとえば胃潰瘍による腹痛など)、身体的な症状の発現や悪化に関して心理的要因や対人関係の問題が深く関連しているものです。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

原因

心身症とはあくまで身体疾患であり、身体疾患のうち、その病気の「発症」や「過程」に心理・社会的因子が大きく影響してくるものを指します。心理・社会的因子の中でも、最も大きいものは「ストレス」です。このことから、心身症は“ストレスが発症や過程に関わる身体の病気”であると捉えることができます。

心身症には発症に関連して誘因となりやすい要因が提唱もされており、アレキシサイミア、アレキソミア、タイプA行動様式、タイプC性格行動パターンなどが知られています。アレキシサイミアでは、自分自身の感情や情動に鈍感になってしまい、うまく言葉に表現をすることができません。空想力に欠ける傾向にあり自分自身の疲れに気付きにくくなります。そのためストレスを抱え込みやすく、身体に不具合が出るギリギリまでがんばってしまい、心身症を発症しやすいと考えられています。アレキソミアは、自分自身の痛みに対しての鈍感さを呈している状態であり、アレキソミアと同様に心身症を発症しやすい素因であると考えられています。

タイプA性格行動パターンとは、攻撃的であり、いつも時間に追いやられているタイプの行動パターンのことを指します。こうした行動パターンは無理をしやすい傾向につながり、心身症の危険因子であると考えられています。また、タイプC性格行動パターンとはいわゆる「いい人」と捉えられることの多い行動パターンを指します。具体的には、怒りや悲しみなどの感情があってもそれに気付かずに表に出さない傾向があり、忍耐強い人、協力的な人と捉えられることが多いです。しかしこのタイプの行動様式も、心身に無理をかけることになるため、結果として心身症の誘因になりうると考えられています。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

症状

心身症では、消化潰瘍、過敏性腸症候群、偏頭痛、関節リウマチ、緊張性頭痛、気管支喘息、アトピー性皮膚炎など、多くの身体症状を呈することがあります。身体症状としてはこれらの疾患名が付けられる場合でも、症状の増悪には心因的な要素が多分に関わってきます。

具体例として消化性潰瘍を挙げましょう。消化性潰瘍の原因は、ピロリ菌感染もしくはアスピリンなど、NSAIDsと呼ばれる解熱鎮痛剤の長期服用です。つまり、心理社会的因子は消化性潰瘍の発症の直接的な原因とはなるケースはほとんどないと考えられています。

ところが、芦屋市立芦屋病院(兵庫県)が、阪神・淡路大震災後に報告した「阪神淡路震災後の追跡 肺炎,気管支喘息,消化性潰瘍及び糖尿病に及ぼす別個の影響」によると、損傷患者が初期に殺到した後の3か月間(1995年2月から4月)に、消化性潰瘍の患者が増加しており、そのうち39.5%は巨大潰瘍、34.8%は出血性の合併症を伴っていたと示されています。胃潰瘍のみに目を向けると1995年2月の患者数は、前年2月の4倍にも増加しています。このことから、震災によるストレスが、消化性潰瘍の「過程」において間接的に影響したものと考えられます。この例から判るように、消化性潰瘍の発生に関して心身症的な要素が関わることになります。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

検査・診断

心身症の診療においては、身体的な症状に関連して心理社会的な要因が関係しているかを評価することがとても重要になります。こうした身体面と心理面の評価を性格に行うために、病歴、検査所見と、生活史・行動観察、周囲からの情報の収集などを、時間をかけて、徹底的に評価することが必要不可欠です。

心身症を診る専門の診療科は、「心療内科」です。心療内科は、しばしば精神科や神経内科と混同されることも多い科ですが、正式には「内科の一部」です。後者は精神疾患を専門にみる科であり、心身医学に基づき身体の疾患を診る専門家は心療内科ですので、より適切な施設へとたどり着けるよう、受診の際に医師とよく相談することが重要です。

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治療

心身症では身体症状を来していることになるため、身体症状に対応した基本的な治療アプローチは必要になります。たとえば胃潰瘍であれば胃薬が使用されますし、喘息であれば喘息の治療薬が用いられることになります。

ここに加えて、症状増悪の要因となっている心理面に対してのアプローチも必要になります。中でも心療内科で使用されることのある心理療法のなかでも有効性が高いと考えられているものは「認知行動療法」です。次いで「自律訓練法」があるほか、「バイオフィードバック法」も海外でいくつかのランダム化比較試験が行われており、エビデンスが確立されつつあります。

たとえば、非常にストレスフルな職場で勤務されていた方が本態性高血圧症を発症し、降圧剤だけではコントロールできないということもあります。こうしたケースにおいて心理療法を取り入れることで、薬剤を増量することなく高い高圧効果を得ることも可能となります。

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