手湿疹は"洗剤皮膚炎""進行性指掌角皮症"とも呼ばれています。さまざまなタイプがありますが、主な症状は指の乾燥、赤み、ひび割れなどがあります。一般的な原因は水仕事や洗剤の使用が考えられています。洗剤の濃度や使う頻度が高い場合などに皮膚のバリア機能が低下して手湿疹になることがあります。しかし、これらに注意したりセルフケアを心がけたりしていても手湿疹が治らないこともあります。
本記事では、手湿疹の治らない原因や受診の目安について詳しくご紹介します。
手湿疹は日常で生じやすいことから自身で水仕事や洗剤の使用だと思い込んでゴム手袋を使用したり、クリームを塗ったり、自己判断で対処してしまうこともあります。しかし、それでも手湿疹が治らない場合は別の原因が考えられます。
手湿疹が治らない場合に考えられる原因は以下のとおりです。
化学物質などによるアレルギーが原因の手湿疹を"アレルギー性接触皮膚炎"といいます。アレルギー性接触皮膚炎による手湿疹は、原因物質が手に触れることにより皮膚がアレルギー反応を起こして生じます。
化学物質には様々なものがありますが、特に加硫促進剤(チウラム系、ジチオカーバメート系、メルカプトベンゾチアゾール系など)は、アレルギー性接触皮膚炎の原因になりやすい物質といわれています。これらが含まれるものには、ゴム手袋や塗り薬、クリームなどが挙げられます。どれも手湿疹のセルフケアとしてよく使用されるものですが、実は悪化させる原因となることがあります。
なお、アレルギー性接触皮膚炎による手湿疹が生じた場合は原因となる化学物質の使用を控えることで症状を和らげることができます。
食品などに含まれるたんぱく質が原因でアレルギー反応を起こす手湿疹を"たんぱく質接触皮膚炎"といいます。また、食品のほかに動物のフケ、ミルクや花粉なども原因となりえます。
たんぱく質接触皮膚炎による手湿疹は、原因となるたんぱく質との接触を控えることで、症状を和らげることができます。
アトピー性皮膚炎の場合は皮膚のバリア機能が低下しやすい状態のため手湿疹も生じやすいと考えられています。特に、花粉やカビなどにさらされアトピー性皮膚炎の症状が強くなると、手湿疹の症状も悪化する傾向にあります。
アトピー性皮膚炎による手湿疹はアトピー性皮膚炎の治療を行うことによって症状が和らぎます。
手湿疹の原因にはあらゆる物質が考えられます。植物、野菜、化粧品、貴金属、医薬品、衣類、動物など、身の回りにあるもののほとんどが手湿疹の原因になりえるとされています。
手湿疹が治らない場合、手湿疹ではなくほかの皮膚疾患である可能性があります。手湿疹と分けて考える必要がある皮膚疾患の例は以下のとおりです。
手のひらに、赤み、白黄色の小さな水疱(小膿疱)、皮の剥がれる状態などが現れる皮膚疾患です。原因には金属アレルギー、扁桃や鼻腔などへの細菌感染、喫煙などが考えられます。
掌蹠膿疱症の治療方法は原因となるアレルギー物質、病気などがあればまずはそれを取り除き、かゆみや皮疹などの症状に合わせた対症療法を行います。
俗にいう"水虫"のことです。手にできると皮膚が厚くなり、フケのように剥がれかかったような状態になります。
手白癬はカビである白癬菌によって引き起こされるのでほかの手湿疹とは治療法も大きく異なり、クリームタイプや液体タイプの外用薬や内服薬などによって白癬菌の増殖を抑える治療を行います。
以上のように、手湿疹が治らない場合はさまざまな原因が考えられます。適切な治療を受けるためにも病院を受診して手湿疹の原因を見つけ出すとよいでしょう。
手湿疹は皮膚科などで診察・治療を受けることができます。手湿疹の原因が不明でアレルギー性接触皮膚炎が疑われる場合には、パッチテストやプリックテストといった方法で原因を明らかにすることがあります。
手湿疹の治療は原因によっても異なりますが、多くはステロイド外用薬と保湿剤による治療が行われます。また、かゆみがある場合は抗ヒスタミン薬の飲み薬が処方されることもあります。
手湿疹の原因としてまず考えられるのは水仕事や洗剤の使用です。その場合はゴム手袋や保湿クリームの使用などで症状が緩和する可能性があります。しかし、それでも手湿疹が治らない場合は、アレルギーやアトピー性皮膚炎、そのほかの皮膚疾患など別の原因も考えられるため、まずは原因を見つけ出すことが重要になります。
皮膚科ではパッチテストなどによって手湿疹の原因を突き止めることも可能です。手湿疹が治らない場合は皮膚科の受診を検討するとよいでしょう。
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