概要
スウィート病とは、顔面や手足、体幹などに盛り上がりを示す赤い発疹が出現し、同時に白血球の一種である好中球の増加、発熱などを伴う病気を指します。
スウィート病の原因は多岐に渡りますが、白血病や乳がん、大腸がんなどのがんに関連して発症することがあります。治療は、主にステロイドが用いられます。また、基礎疾患に対する治療も行われます。
原因
白血病や乳がん、大腸がんなどの悪性腫瘍に関連して発症することがあります。また、
などを誘因として発症することもあります。
このように、原因としてはさまざまなものが考えられますが、原因を特定できないこともあります。
症状
スウィート病では、発熱を認めた後に突然皮膚症状が出現するのが特徴です。皮膚症状は顔面や手足、首に出現することが多いですが、全身どこでも現れ、粘膜が侵されることもあります。
赤い小さな盛り上がりから始まり、徐々に大きさが増します。皮膚の発赤が重なり、大きくなることもあります。また、水ぶくれや痛みを伴うこともあります。
全身倦怠感や口腔内の潰瘍、眼の痛みなどを自覚することもあります。また、神経や腎臓などが障害を受けることもあります。たとえば、神経が障害を受けた際には、頭痛やてんかん、意識障害、麻痺などの症状が出現します。
スウィート病では、基礎疾患に関連した症状をみることもあります。たとえば、白血病が原因となっている場合には、易感染性(感染症にかかりやすい)や出血傾向(手足にあざができやすい)、貧血などの症状が出現します。
検査・診断
スウィート病では、血液検査を行い、好中球数や炎症反応の評価を行います。神経症状を呈している場合には、頭部MRIも行います。最終的に診断するためには皮膚の一部を採取し、病理組織検査を行うことが重要です。
また、スウィート病の原因となる基礎疾患があるかどうかを確認するための検査が追加されることもあります。たとえば、白血病が疑われる場合には骨髄検査、大腸がんが疑われる場合には便潜血検査や下部消化管内視鏡検査、病理組織検査などが行われます。
治療
スウィート病は、主にステロイドを用いて治療します。塗り薬や飲み薬、注射薬などが使用されます。ステロイドの使用が長くなると副作用の出現も懸念されるため(たとえば骨粗しょう症や易感染性など)、ヨウ化カリウムやコルヒチンなどの薬剤も検討されます。
スウィート病では、基礎疾患に対する治療を考慮することも大切です。具体的には、悪性腫瘍が原因となっている場合には、手術や化学療法、放射線療法などが行われます。
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