治療
数ある原因の中でも、抗リン脂質抗体症候群に対しては、妊娠中にアスピリンやヘパリンなどによる薬物療法を行います。
なお、不育症の原因の1つであるカップルの染色体異常は、治療によって改善することはできません。そのため、現在では着床前遺伝学的検査を行って、流産を避ける方法が選択されることがあります。しかし、着床前遺伝学的検査を行っても出産率がよくなることは証明されていません。
中隔子宮に対しては、子宮鏡を用いた中隔切除術が行われてきました。しかし、手術を行っても行わなくても出産率に差はないという研究成果が発表されたことから、手術は慎重に判断されています。
胎児の染色体異常を繰り返す症例に対しても、着床前遺伝学的検査が行われています。しかし、これも出産率の改善についてははっきりしていません(2023年5月時点)。
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