概要
子宮がんとは、子宮に生じるがんのことです。がんが生じる場所に応じて、子宮頸がんと子宮体がんとに分けることができます。
子宮がんの治療は、手術が一般的ですが、手術療法、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などを組み合わせて行うこともあります。
がんが生じた場所、がんの広がり具合、年齢、挙児希望(将来子どもを望むかどうか)などの要素を考慮しながら、どの治療方法を用いるかを決定します。
原因
子宮がんは子宮頸がんと子宮体がんに分けることができます。2つのがんにおいて、がんが生じる原因は異なります。
子宮頸がんの原因
子宮の入り口に相当する子宮頚部に生じる子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルスに感染することを原因として発症します。ヒトパピローマウイルスにはいくつかのタイプが存在しますが、なかでも16型、18型と分類されるものががんの発生と深い関係があります。
子宮体がんの原因
正常妊娠時に赤ちゃんが育まれる場所である子宮体部に生じる子宮体がんは、女性ホルモンであるエストロゲンが多く分泌される状況で発生しやすいです。
肥満である、欧米型の食生活が多い、未出産である、といった方では、エストロゲンに暴露される期間が長く、子宮体がんの発症リスクが高まります。
症状
子宮頸がんの症状
自覚症状がないこともまれではなく、がん検診をきっかけに指摘されることがあります。子宮頸がんの病変部位はわずかな外力で出血を来しやすくなるため、性交時に出血が起こることもあります。
子宮体がんの症状
子宮頸がんに比べて検診では発見されにくいです。代わりに、月経不順や不正出血、おりものの変化といった初期症状が出現します。
検査・診断
子宮がんの検査では、頚部や体部に存在するがん細胞を証明することになります。子宮頚部や体部から検体を採取して、顕微鏡で検査する病理検査が行われますが、細胞診での診断率が低いため、必要に応じて検査を繰り返し行います。
また、子宮鏡と呼ばれる器具を子宮内に挿入して子宮内部を観察したり、超音波検査によって子宮の状態を観察したりすることもあります。
がんであることが判明した際には、病変の広がり具合を評価するためのCTやMRI検査といった画像検査が行われます。
治療
子宮がんの治療は、子宮頸がん、子宮体がんのどちらにおいても、手術が一般的な治療法です。具体的な手術方法は、状況に応じて選択されます。
また、手術療法、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などを組み合わせて治療を行うこともあります。この場合、がんが生じた場所、がんの広がり具合、年齢、挙児希望などの要素を考慮しながら、どの治療方法を用いるかを決定します。
予防
子宮頸がん
ヒトパピローマウイルスの特定のタイプに感染することを原因として発症するため、ワクチン接種によって原因となるヒトパピローマウイルスへの感染を予防することで、子宮頸がんの発生が抑制できることが期待されています。
ただし、痛みや手足の動かしにくさといった症状が出現することも懸念されており、ワクチンによる効果と副反応の可能性を十分に理解して、実際に接種を検討することが重要です。
子宮頸がんはがん検診で発見されることもあります。20歳以上を対象にがん検診が推奨されているため、こうした検査を受けることも大切です。
子宮体がん
予防という観点では、子宮体がんにも当てはまるものがあります。肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症などは子宮体がんと関連があるため、適度の運動にてこれらを避けることが大切です。
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