にょうかんけっせき

尿管結石

泌尿器

目次

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概要

尿管結石とは、尿の成分が結晶になり結石が生じ、それが腎臓と膀胱をつなぐ尿を流す管(尿管)の途中にひっかかることで、激しいわき腹の痛み(側腹部痛)や血尿が起こる病気です。結石によって尿の流れが悪くなると、腎臓の機能を低下させる原因になりえることがわかっています。

働きざかりの30代から50代に多く、男性が女性よりも発症しやすいといわれています。結石の大きさや形、成分にはさまざまなものがありますが、頻度としてはシュウ酸カルシウムがもっとも多いです。メタボリック症候群や高尿酸血症、高脂血症など生活習慣病の基準に当てはまるほど、尿管結石にかかりやすいとされています。

原因

結石の成分には、以下が挙げられます。

  • シュウ酸カルシウム
  • リン酸カルシウム
  • リン酸マグネシウムアンモニウム
  • 尿酸
  • シスチン

など

これらのうち、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウムなどからつくられるカルシウム結石が全体の約90%を占めます。尿中のカルシウムの濃度が高くなったり、尿が酸性に近づいたりすると、カルシウム結石ができやすくなります。

尿中のカルシウム濃度が高くなる原因には、血液中のカルシウムの濃度を調節する内分泌系の異常(副甲状腺機能亢進症、甲状腺手術後など)やがんの存在、ステロイドの定期的な処方などがあります。一方、尿が酸性に近づく原因には、尿細管性アシドーシスという病気や高度の脱水、全身の血液や体液が酸性に傾いた状態が挙げられます。尿量が少ないと結石ができやすくなり、できた結石が自然に流れ出ることも妨げます。脱水状態であったり水分を十分にとらない生活をしていたりすると、発症する恐れがあります。

症状

典型的な症状:疝痛(せんつう)

尿管結石の症状は、結石の大きさや形状によって異なります。典型的な症状は、尿管中の結石を膀胱へ運ぼうと、尿管がぜん動運動を行うことによって生じる疝痛(せんつう)です。疝痛では、わき腹に我慢できないほどの激しい痛みが時折おしよせる波のように現れます。さらに、痛むわき腹と同じ側の背中や右肩のあたりにも鈍い痛みが現れることがあります(関連痛)。

そのほかの症状:血尿、吐き気や嘔吐など

血尿や、場合によってはあまりの痛みに吐き気や嘔吐といった症状が現れることもあります。尿の流れが悪くなり尿路感染が生じると、発熱や倦怠感、または尿が濁る(膿尿)ことがあります。

無症状のこともある

一方、大きな結石でも尿管の途中でひっかかっている場合には、尿の閉塞や感染がなければ無症状のこともあります。

検査・診断

腹部の診察

尿管結石の患者さんは、腹部の診察で極めて激しい痛みや不快感を訴えることがあります。冷汗をかいたり浅い呼吸が速くなったりするために、安静に横になっていられないこともあります。痛むわき腹の辺りを圧迫してもさほど痛みを感じないものの、深呼吸やせきで痛みが出たり、背中をたたくと痛みが強くなったりすることがあります。

尿検査

尿路結石が疑われたときには、まず尿検査で尿中に血液があるかどうかを確認しますが、検査が陰性になるケースもあります。

腹部X線写真・腹部CT検査

次に、腹部X線写真や腹部CT検査を行い、結石を直接確認したり、結石の上流の尿がたまっていないかどうかをチェックしたりします。

造影剤を用いた尿路造影

実際に結石によって腎臓からでてきた尿がせき止められている状態を確認するために、造影剤を用いた尿路造影を行うこともあります。

治療

尿管結石の治療にはおもに薬物療法と手術療法があり、結石の大きさに応じて治療法を選択します。

4ミリ以下:薬物療法

4ミリ以下の小さな結石では、水分をしっかりとり尿の量を増やし自然に結石が排出されるのを促しながら、排出を促進させる薬を内服してもらいます。

10ミリ以上:薬物療法+手術療法

10ミリ以上の大きな結石では自然に結石が排出されることが期待できないため、薬物療法に加えて手術療法を行うことが多いです。手術療法には、衝撃波を体の外から当て続ける治療(体外衝撃波結石破砕術、ESWL)や、尿道から内視鏡や器材を結石のある尿管にまで挿入し、レーザーで直接結石を砕く治療(経尿道的尿管砕石術、TUL)があります。

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