原因
生まれつきの異常や幼小児期の肺炎、繰り返す肺感染などにより、気管支の構造が改変、破壊されることにより起こります。気管支拡張症の原因となる病気には、肺結核、非結核性抗酸菌症、一般細菌やウイルスの肺炎、肺炎感染症などの感染症を繰り返すことが特徴の原発性免疫不全症候群(PID)、先天性の気管支壁の異常、異物を排除するための線毛運動という機能が障害された先天性の病気(Kartagener症候群)、膠原病などがありますが、原因が特定できないこともあります。
また、本症に合併しやすい病気として、緑膿菌などによる慢性気道感染症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、アレルギー性肺アスペルギルス症、炎症性腸疾患、アミロイドーシスなどがあります。逆に気管支拡張症がきっかけでこれらの原因となる病気が明らかになることも珍しくありません。
気管支が拡張すると、気管支の壊れた部分に細菌やカビが増殖(慢性気道感染)して炎症を起こし、気管支が壊れることにより気管支拡張が進行します。さらに、増殖した細菌やカビはそのほかの肺の中にも広がり、肺炎を起こせば肺・気管支の破壊が進行することがあります。そうなれば、より肺の機能も低下することになります。
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