原因
網状皮斑は、寒い時期などに血管の太さの調節がうまくいかなくなり、循環障害を生じることによって起こることが一般的です。患部を温めたり、暖かい季節になったりすれば元に戻る場合もありますが、元に戻らずに持続することもあります。
症状が持続的に残る分枝状皮斑や細網状皮斑では、何らかの病気や現在使用している治療薬などが原因で症状が現れている可能性があります。
網状皮斑を引き起こす病気
網状皮斑を引き起こす病気は感染症や血管炎、膠原病、腫瘍など多岐にわたります。以下の病気などによって、血流が悪くなったり炎症を起こしたりすると網状皮斑が生じる可能性があります。
網状皮斑を引き起こす主な病気
- クリオグロブリン血症
- 抗リン脂質抗体症候群
- 顕微鏡的多発血管炎
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- スネドン症候群
- コレステロール塞栓症
- サルコイドーシス
- プロテインC欠損症
- アンチトロンビンIII欠損症
- DIC
- がんの転移による血管内血栓
- 多発性骨髄腫
- マイコプラズマ感染症
- 心房粘液腫
など
網状皮斑を引き起こす可能性がある治療薬
パーキンソン症候群や脳梗塞の後遺症、インフルエンザA型感染症に対して処方されることのある“アマンタジン塩酸塩”では、およそ40%の患者に分枝状皮斑が生じたという報告もあります。
そのほか、抗菌薬の1つ“ミノサイクリン塩酸塩”や注意欠如・多動症(ADHD)の治療薬として知られる“メチルフェニデート塩酸塩”など、さまざまな治療薬の服用をきっかけに生じることがあります。
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