こうかるしうむけっしょう

高カルシウム血症

最終更新日:
2022年11月28日
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2022/11/28
更新しました
2017/04/25
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原因

高カルシウム血症は、血液中のカルシウム濃度が高くなる病気です。カルシウムは私たちの体に必要な電解質の1つですが、血液中の濃度が高くなる原因には以下のようなものが挙げられます。

副甲状腺機能亢進症

副甲状腺からは、腎臓や腸でのカルシウムの吸収を促進し、同時に骨からのカルシウムの放出を促進する作用を持つ副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌されています。副甲状腺機能亢進症は、通常は厳密に調節されているこのホルモンが過剰に分泌されることで血液中のカルシウム濃度が高くなる病気です。

がん

高カルシウム血症はがんによって引き起こされることがあります。

発症メカニズムには2つのタイプがあり、がんの細胞がPTHと似た作用を引き起こすタンパク質を過剰に産生することによって引き起こされるもの、骨転移によって骨が破壊されることでカルシウムが血液中に漏れ出すものがあります。前者は肺がん乳がん、泌尿器・生殖器のがん、成人T細胞白血病などで起こりやすく、後者は肺がんや乳がんなどの骨転移、多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ)などで起こりやすいとされています。

肉芽腫形成性疾患

サルコイドーシス結核クローン病など肉芽腫と呼ばれる特殊な組織を形成しながら進行する病気は高カルシウム血症をきたすことが知られています。

薬物

過剰なビタミンDの摂取、一部の利尿薬(サイアザイド系)、リチウムなどの薬の副作用として高カルシウム血症が生じることがあります。

寝たきりなど長期間の安静状態

長期間にわたって臥床した状態が続くと、骨吸収といって骨が溶けやすくなることで高カルシウム血症を引き起こすことがあります。通常の生活に戻れば骨の形成が促されるため高カルシウム血症は改善していくとされていますが、高カルシウム血症の原因として見逃されることが多いため、注意が必要です。

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