ADHDとは発達障害のひとつです。多動性・衝動性・不注意の3つの特徴を有し、それらが年齢に不相応に現れて生活に支障をきたします。ADHDの特徴や男女比、子どもと大人のADHDの違いなどについて、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 知的障害研究部 部長の稲垣 真澄先生にうかがいました。
ADHDは、多動性・衝動性・不注意の3つの行動の特徴を持つ発達障害です。子どものころから、このADHDの傾向がみられます。しかしながら、子どものころにADHDの傾向があっても周囲のサポートなどでうまくカバーされている場合などはADHD症状による問題が顕在化せず、大人になってからADHDの症状で仕事や社会生活、日常生活に支障をきたすことがあります。近年、これらは「大人の発達障害」として知られるようになってきました。
ADHDの男女比はおよそ3:1といわれています。男性に多い発達障害です。また、男児のほうが多動性・衝動性によるトラブルを生じやすく、問題視されやすいことから比較的早期の受診につながることが多いのではないかと考えられます。
ADHDに限らず、発達障害全般に男性が多い理由は、染色体が関連しているのではないかともいわれています。ヒトの性別を決定する性染色体は、男性はXY、女性はXXです。X染色体を2本もつ女性は一方の染色体に何かしら不具合が起きた際にもう一方の染色体がカバーできます。しかし、男性の染色体はX染色体が1本、Y染色体が1本ですから、不具合をカバーしきれません。
この性染色体の説は一般的な説ではありますが、まだ詳しい理由はわかっていないのが現状です。
子どものADHDは、歩き始める1歳ごろからその症状が出てきます。私が診察をしていてよく保護者の方から聞く行動は「今まで歩かなかったのに、突然走り始めた(歩き始める時期と走り始める時期が同じだった)」というものです。
そのほかにも、下記の行動がみられます。
年齢が上がっていくと、反比例するように徐々に多動性が減ってきます。しかしながら、不注意の特性は年齢を重ねても軽快することはありません。
不注意による行動は、以下が例に挙げられます。
子どものADHDの症状と対応について、詳しくはこちら
大人になると、先にも述べたように多動性や衝動性による行動は少しずつみられなくなります。その代わりに不注意の症状が目立つようになり、社会生活や日常生活で支障が出てくるようになります。
大人のADHDにおける不注意症状は、前述した子どものADHDの不注意症状と同様のものです。
衝動性や多動性などが残ることもあり、その場合には下記の症状が現れます。
大人のADHDについての詳細はこちら
女性のADHDの場合は、不注意が目立つことのほうが多く、多動性・衝動性はあまり目立ちません。多動性による離席、衝動性による友達とのトラブルなどを起こさないことから学校生活で問題視されにくく、ADHDの発見が遅れることがあります。
学校生活ではADHDの不注意症状がそれほど問題とならなくても、大人になり社会人として働くようになってから、不注意症状に悩まされるパターンが多いです。ケアレスミスや時間が守れない、仕事の締め切りを守ることができないなど、不注意により仕事でトラブルを抱えることが増えます。
仕事だけでなく、家庭でも困難を覚えます。家事や育児は同時に複数のタスクを行うことを要求されますから、マルチタスクを苦手とするADHDの女性では、うまくそれらをこなせないことが多いのです。
ADHDが疑われた際の相談先は、ADHDの疑いのある方の年齢によって変わります。
子どもの場合は、園や学校の先生に相談するとよいでしょう。園や学校では、厚生労働省が進めている、地域巡回相談が利用できます。
大人の場合は、各都道府県にある発達障害支援センターの相談窓口で相談してみるとよいでしょう。生活の困難の程度によっては病院の受診を勧めてくれます。また、同時に職場でどのように工夫して仕事をしていくか、といったアドバイスを受けることもできます。
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 元知的障害研究部長
日本小児科学会 小児科専門医日本小児神経学会 小児神経専門医日本てんかん学会 てんかん専門医指導医・てんかん専門医日本臨床神経生理学会 専門医(脳波分野)
知的障害、ADHD、自閉スペクトラム症など発達障害医学の専門家。特に読み書き障害、ADHDの診断治療などを専門としており、センター病院の外来診療にも従事している。保護者の養育レジリエンス指標の開発やチック、吃音など顕在化しにくい発達障害のスクリーニング法開発研究でも活躍。関連の研究業績も多数あり、厚生労働省、文部科学省など多くの研究班の主任研究者を務める。研究者の育成にも定評があり、多数の若手が集まる。
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ADHDについて
最新、自分はADHDなのではないかと思っています。 小さい頃から注意散漫でな子で、大きくなり勉強に専念しようとすると、長時間座っているのが苦手なためか授業を聞いているはずなのに気づけばいつも別のことをしていました。 貴重品に関わらず無くし物が人より多いと感じます。不注意や遅刻で周りの人に迷惑をかけてしまう事も多々あります。 自分が情けなくて本当に嫌になります。「ちゃんとするんだ!」と意気込んで注意がける事は今まで何度もありました。でもその度に他のことが出来なくなりました。そしてまた周りに迷惑をかけ落ち込んでしまいます。 そして不注意で衝動的な癖を治したいと思い調べていくとADHDという障がい?があることを知りました。でもこういった障害って多かれ少なかれ多くの人に当てはまると思います。なので病院に行くべきなのか、そもそも病院通って治るものなのだろうかと悩んでいます。 長々とすみません
長文を読んだら、ひどいめまいとひどい頭痛に。
↑これは私は何かの病気でしょうか?? 今に始まったことではなく、 子供の頃から 絵本、教科書や本、テストの問題、教習の問題、は急激に眠たくなります。 そして読む段階でミスをしたり、途中で頭が疲れて寝てしまうので最後まで集中して問題が解けなかったりします。 当時は私は人より集中力がない、怠けている、何かに疲れているだけと思ってました。 子供が産まれ、 学校関連の書類、連絡のメール、絵本の読み聞かせ、子供の勉強を手伝うときにプリントの文章を理解するとき…など 親として責任を持ってたくさんの文字を読まなくてはならない時、 車酔いのようなめまいや酷い頭痛に悩まされます。さすがに何とかしなければと思ってます。 私は今アメリカ住みですが、子供の学校がビデオチャット授業に移行しつつあります。 ビデオチャット授業を息子と受けているとき、息子6歳はじっとしていられないので、私が横で座らせたりビデオの授業(子供のバタバタで聞こえにくい)を聞いたりしているうちに、私が15分ほどでめまいがして頭痛がして寝込み、今はアメリカの市販の頭痛薬を飲んでます。子供のきょついくに遅れが出そうです。 ビデオチャット授業のたびに薬を飲んでていいのかという不安もあります。 これは私は何かの病気か障害を持っているのでしょうか? 今後日本に帰ることを選択した場合、 何科の病院に行けばいいでしょうか?? 何の病気が考えられますか? ADHD、聴覚過敏(聴覚情報処理障害)、不安障害、強迫性障害を疑っています。 元々車酔いは酷い方です。 めまいや頭痛はこのどれかに関連していますか? 質問ばかりで申し訳ありません。 よろしくお願いします。
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