埼玉県東部にある白岡中央総合病院は1978年6月に白岡中央病院として開院、その後1999年に白岡中央総合病院に改称して、新たなスタートを切りました。
「中央病院」と地域の方に呼ばれ親しまれている同院は、上尾中央医科グループが運営する白岡市内唯一の総合病院として、救急医療、急性期医療、回復期医療、慢性期医療を行っています。医療資源が極度に不足している同地域の医療体制を守ると同時に、病気を抱えながらもその方らしい生活を続けられる地域づくりに貢献している同院の取り組みについて、院長の橋本視法先生にお話を伺いました。
埼玉県は、全体的に医療資源が不足していることで知られており、特に当院のある地域はその傾向が強いです。
そのなかで当院は、患者さんが病気や心身の不調を抱えながらもその方らしく過ごせるようにするため、隣接する上尾市を活動拠点に据えて病院や介護老人保健施設等を関東一帯に提供する上尾中央医科グループの一員として、24時間体制の二次救急医療をはじめ、急性期医療、回復期医療、慢性期医療を続けてきました。
一方で、当院のある白岡市は都心部まで電車で1時間足らずの場所に位置していることもあり、重篤な病気と診断されると、地元でなく都心地の医療機関で診療を受ける患者さんも多いというのが現状です。
そのため、地域に必要とされる医療の提供体制を守ると同時に、「住み慣れた地元でも医療体制がしっかりしているから、十分な治療を受けられる」ということを、市民や周辺地域にお住まいの皆さんにも知っていただき、実際に足を運んでいただけるようにすることも、当院の重要な使命と考えています。
整形外科は、骨、関節、筋肉、腱、神経で構成される運動器に生じた異常の原因を調べて診断したり治療したりします。運動器のトラブルは、ADL(日常生活動作)と呼ばれる体の動かしやすさやQOL(生活の質)にも影響を与えます。そのため、患者さんやご家族と相談しながら、治療方針や治療方法などを選択・決定します。
当院の整形外科の特徴は、変形性膝関節症や変形性股関節症に対する人工関節置換術などの手術を積極的に行っていることと、スポーツが原因でけがをしてしまった場合は競技復帰までサポート可能な体制が整っていることです。
当院のリハビリテーション科では、理学療法、作業療法、言語聴覚療法を組み合わせて、脳血管疾患リハビリ、運動器リハビリ、呼吸器リハビリ、心大血管リハビリ、がんリハビリを中心に行っています。
当院では、外来と入院以外に訪問リハビリも実施しているため、患者さんの状態や治療目標にあわせたリハビリテーションを提供可能です。
低侵襲とは体への負担が少ないことをいいます。消化器低侵襲治療センターでは、内視鏡や腹腔鏡などの器具を用いる、いわゆる低侵襲治療を行っています。開腹手術に比べて体にメスを入れる量が少なく、手術に伴う出血や痛みを抑えられるため、早期退院や社会復帰を見込めます。
主に胃がん、大腸がん、胆石症、ヘルニアといった症例に対応可能です。実際には、病気の進行度や患者さんの身体状態などを考慮して総合的に判断しますので、詳しくは当院までお問合ください。
病気の早期発見を目的とした、人間ドック、健康診断、婦人科検診も積極的に実施しています。詳しくは当院までお問合ください。
地域の皆さんに対してスムーズに医療を提供して、かつ地域の医療資源を有効活用するためには、クリニックなど診療所と地域にある医療機関との連携が重要です。当院では、地域連携課と医療福祉相談課が、それぞれ窓口役を務めています。
地域連携課は、地域の医療機関や施設からご紹介いただいた患者さんの受け入れや、軽快してきた患者さんを地域の医療機関にご紹介するために必要な一連の手続きを行っています。またCTやMRIによる画像検査、内視鏡検査や腹部超音波検査といった各種検査、栄養指導などの予約受付も、ここで行っています。
医療福祉相談課は、入院患者さんの退院・転院調整や施設の紹介などを行っています。他にも、病気や治療に対する不安や疑問、医療費や療養生活に関する相談、社会福祉制度のご案内なども対応しています。
医療のあり方とニーズそのものは、病気を治したり救ったりすることを目的とした「従来型医療」から、老いや病気を抱えた方が自分らしい生活を送るのを医療の力でサポートする「生活支援型医療」へと変化しつつあります。
当院の職員は皆、「人々の人生をよりよくする」という信念のもと、地域の皆さんの生活を医療面から支えるため、ときに地域の医療機関や福祉施設と連携しながら、救急医療、急性期医療、回復期医療、慢性期医療をバランスよく行っています。
健康や医療に対する不安があれば当院にご相談ください。地域の皆さんと共に生きる病院として、患者さん一人ひとりに適した解決策を共に考えます。
白岡中央総合病院 院長
白岡中央総合病院 院長
日本整形外科学会 整形外科専門医・認定スポーツ医日本リハビリテーション医学会 リハビリテーション科認定臨床医日本人工関節学会 認定医日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会 会員
1983年に防衛医科大学校病院で初任実務研修して、医師としてのキャリアを歩み始める。
1992年に医療法人藤仁会 藤村病院の整形外科部長に就任。2003年からは同院の副院長も兼任するようになる。2004年、医療法人 社団哺育会 白岡中央総合病院に、整形外科部長として就任する。2014年からは同院院長として病院全体を牽引する。
生活支援型医療を重視しており、高齢になったり病気を得たりしても、その方が自分らしい生活を送れるよう、医療や福祉による支援体制の充実化も行っている。
橋本 視法 先生の所属医療機関
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現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。