インタビュー

セカンドオピニオンについて―がんと言われたあなたへpart6

セカンドオピニオンについて―がんと言われたあなたへpart6
渡邊 清高 先生

帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科 病院教授

渡邊 清高 先生

この記事の最終更新は2015年05月29日です。

診断や治療の内容について、十分納得ができないことがあるかもしれません。診断が正しいかどうか、提案された治療を始めてよいかどうか、別の方法があるかもしれないと、自信が持てないこともあります。こうしたときには「セカンドオピニオン」を受けることができます。

セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、現在診療を受けている担当医とは別の医師から「第2の意見」を得ることです。セカンドオピニオンは、主治医を替えたり、転院したりすることだと思っているかもしれませんが、そうではありません。ほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。

セカンドオピニオンを得ることで、主治医の意見を別の視点からも検討することができ、結果的に同じ診断や治療の説明がなされた場合でも、今後の方針について理解が深まります。また、別の治療法が提案された場合には選択の幅が広がることで、より納得して治療に臨むことができます。

病気の状態によっては時間的な余裕がなく、なるべく早期に治療を開始した方がよい場合もありますので、セカンドオピニオンを受けたいと思ったら、現在の主治医に相談してみてください。
また、セカンドオピニオンを受ける際には、紹介状や検査や診断結果のまとめを主治医から入手しておく必要があります。

part2で述べたがん診療連携拠点病院には「セカンドオピニオン外来」が設置されています。セカンドオピニオンをどこで受けるかわからない場合には、拠点病院のがん相談支援センターに問い合わせると、その地域のセカンドオピニオン外来を行っている病院や、専門領域などについての情報を得ることができます。

参考記事:医療情報の集め方―がんと言われたあなたへ part2

セカンドオピニオンを受けるときには、まず、病気の状態と治療の必要性について確認するところから始まります。あらかじめ自分なりに理解した病気の経過と質問事項、診断や治療に関する疑問や希望することなどについてメモしておくと、限られた時間を有効に使えます。

セカンドオピニオンを得た後には、必ず現在の主治医に報告して、これからの治療方針について話し合いましょう。セカンドオピニオンは、病状を理解した上で、納得して選択をしていくためにとても有用な仕組みです。

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