インタビュー

クラミジアの検査・治療

クラミジアの検査・治療
尾上 泰彦 先生

プライベートケアクリニック東京 院長

尾上 泰彦 先生

ここまでの記事では、クラミジアが引き起こす症状や実際に感染したケースなどの例をあげ、クラミジアがどのような性感染症なのかについてご説明しました。今回は、クラミジアに感染しているかどうかを調べる検査方法と治療方法について詳しくみていきましょう。

男性は採尿による検査

男性のクラミジアの検査は、2時間以上排尿しなかったあとの初尿の20ccを検体として採取し、その後EIA法のうちの「IDEIA PCE Chlamydia法」、核酸増幅法である「TaqManPCR」や「SDA法」あるいは「TMA法」などによって判定を行います。

もしこの尿検査の時に中間尿を検体として採取してしまうと、クラミジアが検出されにくくなってしまいます。すると、実際は陽性であるのにもかかわらず検査結果が陰性となってしまう「偽陰性」の原因となってしまう可能性があるので、検体には必ず初尿を出す必要があります。

女性は多くの場合子宮頸管の分泌物を検体として使用する

男性は初尿を採取して検査をしますが、女性の場合は子宮頸管の分泌物、もしくは腟の内側の粘膜部分を軽くこすって採取した腟分泌物を検体として使用します。

検出方法は男性同様に、EIA法の「IDEIA PCE Chlamydia法」、核酸増幅法である「TaqManPCR」や「SDA法」あるいは「TMA法」などを行い、感染の有無を判断します。

咽頭の検査方法

咽頭の検査でクラミジアの検出を行う場合には、「スワブ法」と「うがい液法」という2種類の方法があります。

「スワブ法」では咽頭部を綿棒でぬぐい、それを検体(ぬぐい液)とします。その検体を遺伝子増幅法による「TaqManPCR」「BDプローブテックET(SDA)法」、「Combo2 STD(TMA)法」を用いてクラミジアが存在しているかどうかを確認します。

「うがい液法」では、0.9%の生理食塩水10~20mLを口に含んだあと、10~20秒間ガラガラとうがいをして吐き出したものを検体として使用します。検査方法はスワブ法と同様で、その検体に遺伝子増幅法でクラミジアが存在しているかどうかを確認します。

スワブ法と比べるとうがい法は簡単で患者への負担も少なく、また咽頭にいる菌をしっかりさらうことができるので、検出率が高くうがい液法の有用性が評価されています。

クラミジアの治療方法

クラミジアと診断された場合、基本的に抗生剤を1〜10日間内服します。

  • アジスロマイシン(商品名:ジスロマック®)1000mgの単回投与
  • アジスロマイシン(商品名:ジスロマックSR®)2mgの単回投与

もしくは

  • クラリスロマイシン(商品名:クラリス®、クラリシッド®)200mg2錠を7日間
  • ミノサイクリン(商品名:ミノマイシン®)100mg2錠を7日間
  • ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)100mg2錠を7日間

などいずれかの薬剤を7~14日間服用します。

服薬が終わって2〜3週間経過した後にクラミジアの病原検査を行い、完全に治癒したかどうかの治療判定検査を行い確認することが望ましいです。

ほかの性感染症と比べると症状が控えめなため、クラミジアは軽く見られがちですが、ほかの病気同様に医師の指示のもとに用法・用量を守ってください。

症状が出なくなったからといって自己診断で抗生物質に服用をやめてしまう、もしくは決められた日に再診しないといった行動をすると、菌が完全に消滅したかどうかを確認することができないため、せっかくのクラミジアの治療を完全なものにすることができません。また、抗生物質の適切な使用方法がなされなかった場合、抗生物質に耐性を持つ耐性菌が出現する原因となることもあります。

もしクラミジアに感染していたら、パートナーの方に素直に告白しましょう。パートナーの方も勇気をもって告白してくれた相手を責めずに、一緒に専門医の診察を受けるようにしてください。

クラミジアの治療に使用される具体的な薬や副作用などについては、次の記事「クラミジアの薬にはどのようなものがある?」でくわしく触れたいと思います。

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クラミジアの薬にはどのようなものがある?

クラミジアの治療に使われる薬は、基本的には細菌を殺すための抗菌薬(抗生物質)です。 マクロライド系またはニューキノロン系の抗菌薬の中で、クラミジアに対して抗菌力があるもの、もしくはテトラサイクリン系の抗菌薬を1~10日間投与します。

この記事の目次

  1. マクロライド系
  2. ニューキノロン系
  3. テトラサイクリン系
  4. 抗菌薬の副作用