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インタビュー

クラミジアの症状-症状が出にくいため、感染に気が付かず重症化するケースも-

クラミジアの症状-症状が出にくいため、感染に気が付かず重症化するケースも-
尾上 泰彦 先生

プライベートケアクリニック東京 院長

尾上 泰彦 先生

クラミジアの原因と潜伏期間」では、主な感染経路や感染しやすい部位についてお話ししました。今回は、実際にクラミジアに感染したときにあらわれる症状について、臨床経験豊富な尾上泰彦先生に解説していただきました。

クラミジア感染症」(以降クラミジア)とは、クラミジア・トラコマティスという細菌によっておこる感染症です。性感染症の報告のうち最も多い性感染症で約50%ほどがこのクラミジアであるといわれ、特に性活動が盛んな10~20代に多く発症します。しかし症状が乏しいため感染したことに気づかず、早期の発見が難しいとされる性感染症です。男性の場合は約50%、女性の場合は約80%の人が無症状であると言われています

女性に比べると症状が現れやすいものの特に目立った症状がないため、クラミジアは早期の発見・治療を逸しやすい傾向にあります。

症状は尿道を中心に現れてきます。感染のきっかけになった性交渉から1〜3週間ほどの潜伏期間を経た後に、尿道から水っぽい白濁した分泌物が出現したり、尿道のかゆみや排尿時の痛みを感じるようになります。しかし排尿時の痛みも軽いものであることや、尿道のかゆみもわずかな違和感や不快感として感じる程度のため、そのまま放置されるケースも多々あります。

クラミジア性尿道炎に罹っていることに気づかず放置している方のうち、約5%の方は前立腺炎精巣上体炎を発症すると言われています。精巣上体炎とは精巣上体(副睾丸)が腫れてしまう病気で、将来男性不妊症の原因になることもあります。

女性がクラミジアに感染すると子宮頸管炎を引き起こし、下腹部の痛み、排尿時や性交時の痛み、おりものの増加や不正出血などの症状を認めます。

実は女性のクラミジア感染者は男性の2倍以上と考えられています。しかしクラミジアに感染した女性の約80%の方は自覚症状がないために、女性のクラミジア感染症は男性よりもさらに発見しにくい傾向にあります。

クラミジアに感染していることに気づかず放置してしまうと、感染は子宮頚部からさらに奥へと広がります。炎症が進んだ時に起きる卵管炎や、卵管炎によって卵管が癒着するなど卵管の通りが悪くなる卵管狭窄は、子宮外妊娠の原因になるともいわれています。また骨盤腹膜炎に加えて、特に女性の体は子宮、卵管を経て腹腔へとつながっているため、肝周囲炎につながる可能性もあります。

さらに、赤ちゃんが産道を通る際にクラミジアに感染すると新生児肺炎結膜炎を引き起こす危険性があるため、妊婦の方は特に注意が必要です。

クラミジアは、淋病ヘルペス梅毒といったほかの性感染症と同様に、咽頭(のど)にも感染します。性風俗店で当たり前のように行われているオーラルサービスにより、最近は咽頭へ感染するケースが増えています。手指や口が動いて結膜に侵入した菌が、涙嚢から鼻涙管を通って下鼻道(鼻腔)へと移動し咽頭に感染することもあります。

咽頭に感染してもほとんどの場合は何の症状もなく、咽頭発赤(のどが赤くなること)や扁桃腫脹(扁桃が腫れること)などの所見はほとんど見られないために注意が必要です。

クラミジア感染症は無症状であったり、症状が出ても違和感を感じる程度ということが多いです。このように早期の発見・治療の機会を逸しやすいことが、若者を中心に発症者が多い理由の一因と言えるのではないでしょうか。

症状が出た場合は早期に専門医にかかること、また身に覚えがあれば症状がなくとも検査を受けることをおすすめします。

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