医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院は、東京都西部の多摩地区の昭島市の西にあり、24時間365日、「断らない医療」に取り組んでいます。同院を中心とした半径10kmは、160万人以上の方々が住む(2018年9月時点)人口密度が高い地域ですが、同院への救急搬送はこの地域だけではなく、埼玉県や山梨県からもされています。この「断らない医療」や、同院の診療科、地域の健康増進への取り組みなどについて、同院の院長である渡部 和巨先生にお話を伺いました。
当院は2005年に設立され、私は2014年に院長として就任しました。医療法人徳洲会のなかでは、初めて東京都内に進出した病院です。
外来でいらした患者さんや、救急搬送されてきた患者さんなど、さまざまな症状の患者さんを受け入れるため、当院では幅広い診療科を備えることで「断らない医療」の実践に努めています。また、よりよい医療を提供できるよう、多様な医療機器を積極的に取り入れています。例を挙げると、手術支援ロボットであるダヴィンチを導入しました。2018年11月には、ハイブリッド手術室という、手術台と血管X線撮影装置を組み合わせた手術室を導入します。ハイブリッド手術室は、外科的手術では到達が困難であった部位に対し、カテーテルを使用することで治療が行いやすくなったなどのメリットがあり、より多くの病気の治療が可能となります。
当院の職員には、「患者さんにとってよりよい選択は何かを、常に考えましょう」と伝えており、2014年に私が院長に就任し、4年が経った現在、職員の思考のベクトルが合ってきたと感じています。
当院では、よりよい提供の医療ができるよう、職員一同で引き続き努力をしてまいります。
循環器専門医*が中心となり、心臓病や動脈硬化などの循環器に関わる病気の治療を行っています。
手首からカテーテルを挿入するなど、病態に即した治療を行うことで、患者さんの体に可能な限り負担がかからないよう、心掛けています。今後も引き続き、心臓・循環器疾患を総合的にバランスよく診療できるように努めてまいります。また、心臓に不安をお持ちの方を対象に、心臓健康チェックコースという、心臓の健康チェックを行える検査も行っています。
循環器専門医…日本循環器学会が認定する専門医
形成外科専門医*が中心となり、体の表面のけがや、顔面骨骨折、ケロイド、乳がん切除後の乳房再建など、外科的な手技によって治療を行っています。身体機能面で不具合が生じる以外にも、外見に関して精神的に大きな苦痛を伴っている患者さんが多くいらっしゃる診療科ですので、患者さんが望まれる治療を行うためにも、患者さんとのコミュニケーションに重きを置いて、診療にあたっています。
形成外科専門医…日本形成外科学会が認定する専門医
泌尿器科専門医*が中心となり、腎臓や尿道などの泌尿器や、男性器などに関わる病気の治療を行っています。前立腺がんの治療に手術支援ロボットのダヴィンチを使用するなど(2018年9月時点)、患者さんの体に可能な限り負担がかからないよう、心掛けています。また、女性の医師による女性専用の泌尿器科も開設しています。
泌尿器科専門医…日本泌尿器科学会が認定する専門医
当院は「断らない医療」の実践に努めており、24時間365日、全科において、救急搬送を受け入れることができる体制をとっています。周辺地域のみならず、埼玉県や山梨県などの広い範囲からも救急搬送の受け入れを行っています。ほかの病院で搬入受け入れが難しく、受け入れ先が見つからない、いわゆるたらい回し状態になってしまった緊急搬送の受け入れも少なくありません。また、国籍に関係なく医療の提供を行っています。
当院の「断らない医療」によって、地域の方々が安心して暮らせることができれば、と考えて「断らない医療」の実践に努めています。
院内や地域の公民館などで、公開健康講座を開催しています。高齢者の方々を対象にしている場合は脳卒中についての講座、小学生を対象にしている場合は薬物乱用防止の講座など、対象者によって内容を変更して開催しています。また、当院は健康診断だけではなく、人間ドック、40~74歳の方を対象にした生活習慣病予防のための特定健診、PET/CT検査*などもご用意していますので、定期的に利用していただき、病気の早期発見のお役に立てていただければ、と考えています。
PET/CT検査…PETとCTとの融合画像が得られ、がん検査などに使用される検査法。全身を一度で撮影可能。
当院では、医者だけではなく、事務員の方などを含めた職員全員で研修医を育てています。
救急医療から慢性期医療までを担っているので、自分が担当した患者さんの経過を診ることができ、力を培うことができます。教育としては自由度が高く、たとえば、担当外の分野の病気の勉強がしたくなったら、ほかの診療科で勉強してきていただくことも可能です。また、学会などへ積極的に参加して貰っています。
当院で知識、技術、人間性を磨いていただき、患者さんの立場で物事を考え、愛をもって診療を行うことができる医者になるように、大切に育てたいと思っています。せっかく当院へ来てくれた研修医ですから、思う存分研鑽に励むことができる環境を提供できるように、努力しています。
当院は、「この病院では治療できない病気だったとしても、適した先生を紹介してくれるかもしれないから、まずは相談をしてみよう」と思っていただけるような、地域の方々にとってのパートナーになりたいと思っています。信頼していただける病院になるために、この地域の方々や患者さんに、心から向き合ってまいります。今後とも、ご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 院長
医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 院長
日本外科学会 指導医・外科専門医
1985年に旭川医科大学を卒業し、茅ヶ崎徳洲会総合病院(現、湘南藤沢病院)へ入職、医師としてのキャリアを開始する。湘南鎌倉病院(現、湘南鎌倉総合病院)への入職後、国立がんセンター(現、国立がん研究センター中央病院)と、米国での研修によって技術を磨き、湘南鎌倉総合病院外科部長に着任。2006年に同副院長。2008年から2013年まで茅ヶ崎徳洲会総合病院(現、湘南藤沢徳洲会病院)の院長代行を兼務。2014年より東京西徳洲会病院院長に就任し、病院経営に携わる。現在も同院の外科医師として治療に携わり、地域医療に貢献。
渡部 和巨 先生の所属医療機関
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まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。