日焼けとは、皮膚に紫外線を浴びることによって、皮膚の細胞が傷つき炎症を起こして皮膚が赤くなる急性症状(サンバーン)と、その後メラニンの増加によって皮膚が黒くなること(サンタン)を指します。これは紫外線による急性障害で、慢性障害としては光老化によるしみやシワの原因となります。
本記事では日焼け(紫外線)によってしみができるメカニズムや、日焼けによるしみを予防する方法、できてしまったしみの治療方法などを詳しく解説します。
日焼けは、皮膚に紫外線を浴びることによって、光アレルギー反応や光の熱反応で炎症が起き、皮膚に赤みや痛みが現れることで起こります。
また、皮膚が黒くなるのもこれらの一連の反応によってメラニンが大量に作られることが原因です。メラニンは紫外線を吸収するはたらきがあるため、次に紫外線を浴びるときのための防御反応として増加するとされています。
しみやシワは日焼けに限らず、少量でも紫外線を長期間にわたって浴び続けることで、光老化(皮膚が厚くなり色も濃くなる現象)が起こり、しみやシワなどが現れることがあります。
光老化は加齢による単なる老化現象とは異なる変化で、通常の老化に上乗せされて起こるものです。そのため、高齢でも日光を浴びにくい部分は色が白く柔らかで深いシワがないとされています。また、光老化は予防が可能であり、紫外線から肌を守ることで多少なりとも改善する可能性もあります。
しみやシワを予防するためには、まず紫外線を浴びない(日焼けしない)ようにすることが大切です。
衣服による遮光で紫外線を50%以上はカットできるといわれているため、外出の際は長袖長ズボン、日傘、つばの広い帽子などを着用するとよいでしょう。
また、紫外線が強くなる正午前後1時間の外出を避ける、なるべく日陰を選ぶといったことも心がけましょう。特に紫外線の影響を受けやすい環境としては、赤道近くの国、山や雪のある場所などが挙げられます。
山は空気の層が薄いために紫外線の影響を強く受けやすく、さらに雪がある場合は雪からの照り返しがあるためスキー場(特に春スキー)などでは注意が必要です。
日常的に日焼け止めを使用することも有効とされています。日焼け止めにはSPF(紫外線のUVBをカットする指標)とPA(UVAをカットする指標)があります。
日常生活では光老化予防のためにSPF10〜15 PA+程度のものを選ぶとよいでしょう。晴れた屋外でのスポーツや海水浴の際は、日焼け(サンバーン)と光老化予防のためにSPF30以上 PA+++程度のものを使用するとよいとされています。
ただし、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤は、まれにかぶれを引き起こすことがあります。赤みやかゆみが現れた場合は使用を中止し、医師や薬剤師に相談のうえ“ノンケミカル”や“吸収剤不使用”と明記されたものを選ぶとよいでしょう。
紫外線(日焼け)によってしみができてしまった場合は、皮膚科や美容皮膚科で治療が可能な場合があります。
治療方法としては内服薬や外用薬の使用、レーザー治療などがあり、しみの種類や肌の状態によって治療法が異なるため、必ず医師の判断に従って治療を受けるとよいでしょう。
メラニンなどを破壊することでしみの改善を目指す方法です。しみの種類によって異なりますが、基本的には1~3か月に1回程度の間隔で繰り返しの照射が必要となります。
肌の状態に応じてメラニンを作るはたらきを抑えるハイドロキノンや、しみの排出を促すレチノイン酸などが処方されることがあります。
日焼けに限らず、長期間にわたって少量でも紫外線を浴びた場合は、しみやシワにつながることがあります。そのため、日頃からできるだけ紫外線を避け、日焼け止めを使うなどの対策をしてしみ予防を心がけるとよいでしょう。
また、できてしまったしみは皮膚科や美容皮膚科で治療が可能な場合があります。しみの状態によってレーザー治療や内服薬、外用薬の使用などいくつかの治療方法があるため、医師の判断の下で治療を受けるとよいでしょう。
クイーンズスクエアメディカルセンター皮膚科
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