編集部記事

自分で"にきび"をつぶしてはいけない理由〜つぶしてしまったときの対処法とは〜

自分で"にきび"をつぶしてはいけない理由〜つぶしてしまったときの対処法とは〜
関東 裕美 先生

稲田堤ひふ科クリニック

関東 裕美 先生

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一般的に“にきび尋常性ざ瘡)はつぶしてはいけない”といわれていますが、これは自分でにきびをつぶすことで悪化したり、あとが残ってしまったりする可能性があるためです。しかし病院では、にきびをつぶす処置(面ぽう圧出療法)が行われることがあります。

自分でにきびをつぶすのと病院でつぶすのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。また、にきびがつぶれないように気をつけていてもつぶれてしまった場合には、どうすればよいのでしょうか。

にきびは毛穴に皮脂が詰まった状態で進行すると炎症が起きたりがたまったりするようになります。皮脂が残っていると炎症が治まらないばかりか不潔な手でつぶすことで細菌が入り込んで悪化したり、炎症が続くことであとが残ってしまったりすることもあります。しかし、自分でにきびをつぶしても皮脂をうまく押し出すことはできません。

一方、病院で行う“面ぽう圧出療法”では専用の器具を用いて清潔な操作で完全に皮脂を押し出すため炎症を軽快させることができ、悪化する心配もありません。

このように、にきびを自分でつぶすのと病院でつぶすのとではその後の対処方法が大きく異なるため、どうしてもつぶしたい場合には皮膚科医に任せるのがよいでしょう。

にきびをつぶさないように気をつけていても洗顔や化粧の際などにつぶれてしまうことはよくあります。万が一つぶれてしまった場合には、触れることで細菌が入り込んでしまうためそれ以上触らないことが大切です。

また、血やが出たらティッシュで優しく拭き取るだけにしましょう。触りすぎると細菌が入り込んでしまったり、組織を刺激することで治りが遅くなったりする可能性があります。にきびがつぶれて血や膿が出た場合にはにきびの状態が進行して炎症が生じていることが推測されるので、可能であれば病院で治療を受けるのが望ましいでしょう。

つぶれたにきびが痛む、赤く腫れている場合においても抗菌薬などによる治療が必要な場合があるので病院で治療を受けることがすすめられます。

にきびのケアでは、適切に洗顔をすることとスキンケアが重要です。年齢と皮膚質、季節に応じた洗顔が適切に行われないことで逆ににきびは治りにくくなることもあります。また、思春期のにきびと成人後のにきびは原因が異なることも多いため、洗顔を頻回に行ったりゴシゴシこすってしまったりすると悪化する恐れがあります。洗顔は1日2回程度にして都度優しく洗うようにし、併せて保湿することを忘れないようにしましょう。

食事や睡眠などの生活習慣や、生理の乱れもにきびの原因になりえます。規則正しい生活を送る、バランスのよい食事を取る、しっかりと睡眠を取る、ストレスをためないなど生活習慣に気をつけることも大切です。

時々ボツボツとできる程度の軽いにきびであれば、市販薬で様子を見るのもひとつの手です。ただし、にきびが悪化したり皮膚に異常が起きたりした場合には直ちに使用を中止して専門医に相談してください。

にきびを自分でつぶすと悪化したり、あとが残ってしまったりする場合があります。そのため自分でつぶさないようにし、洗顔の際などにつぶれてしまった場合にはそれ以上触らないようにしましょう。

にきびの治療にはセルフケアも重要ですが、セルフケアのみで治癒しないこともあります。つぶれたにきびが痛む、赤く腫れている、が出る、にきびが多くて気になる、セルフケアを行ってもなかなか治らない場合には皮膚科専門医を受診して適切な治療を受けたほうがよいでしょう。

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