治療
ダウン症候群は染色体異常が原因であり、染色体を根本的に治療する方法はありません。そのため、成長や発達、各種合併症に対して多方面の診療科の医師と連携しながら必要に応じた治療やサポートが行われます。
合併症の治療
ダウン症候群でみられる合併症はさまざまで、それぞれ治療方法は異なります。たとえば、十二指腸閉鎖や鎖肛などがみられるケースでは、生後すぐに手術が必要となることもあり、先天性心疾患でも子どものうちに手術が検討されることがあります。また、大人になってからも生活習慣病や近視、中耳炎などさまざまな合併症がみられることがあるため、必要に応じて治療を受ける場合もあります。このような治療は一例で、生じる合併症には大きな個人差があり、年齢とともに変化する側面もあります。そのため、年に一度は健康診断を受けるなど長期的なケアが必要です。
成長や発達に応じたサポート
ダウン症候群では成長発達に遅れがみられることもあるため、生涯にわたってサポートが必要な場合もあります。乳幼児期以降からは、各専門家による理学療法、作業療法、言語聴覚療法などの療育*が行われることがあります。また、就学・就労にあたっても各個人の発達の程度に合わせて選択することが大切です。成長に応じた悩みや困りごとについては、主治医をはじめ、多くの経験を持つ専門の医師や特別な支援団体に相談し、その子にあったサポートを受けることが可能です。
*療養:子どもたちの成長や暮らしをさまざまな面からサポートすること
情報・相談先
- 公益財団法人 日本ダウン症協会
- NPO法人 親子の未来を支える会
- 各自治体の相談窓口、支援センター
など
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